2023年10月29日日曜日

水天宮でフレンチを

高校来の友人と今日はフレンチ。
※今日の写真はクリックすると大きくなります※
「アンデルセン」の
 まいたけとベーコンのフォカッチャ \368
 ハイクリームパン \260
梨(大分県産 新興)
カフェオレ
昨日はだんなが上野に行って、JR駅構内の「アンデルセン」で朝御飯を買ってきてくれた。
 
「たまにはミルクフランスじゃなく、クリームパンが食べたいです!」
とお願いして、クリームパンとしょっぱい系……ということで、"まいたけとベーコンのフォカッチャ"を。
 
じゃがいも入りのファーマーズ生地に、まいたけ、ベーコン、チーズ、マッシュルームソースの組み合わせ
 
という、パン生地もちもち、フィリングもリッチな味わいの、おいしい惣菜パンだった。
 
アンデルセンのパンは、パン生地自体がおいしいのでお気に入り。
水天宮前「PIVOINE(ピヴォワーヌ)」にて
 Lunch Menu B \4800
 季節の食前酒 \1500
 サンペレグリノ \600
今日は高校時代からの友人Sちゃんに久しぶりに会いに。
 
イマーシブミュージアム、なるほどこういう……。 おいしいランチにでも行きましょう、ついでに美術展とか見に行く?と色々考えて、まずは見に行きたいと思っていた、日本橋三井ホールで今日が最終日だった「イマーシブミュージアム」に行ってきた。
 
日時指定の予約制で、それなら早めにと10時のチケットを取ったら、既に9時半からのお客さんでけっこう混んでいて……というか、行ってみて驚いた。
 
映画館くらいの広さの空間の中、クッションが部屋中に散らばっていて、お客さんはそこここにごろごろしていて。
 
既にあらかた埋まっていたから、フロアクッションみたいなのに座って鑑賞してきたのだけど、このミュージアム、"ミュージアム"と言いつつ色々な部屋があるわけでなく、この広い会場で映像を見るという、ただそれだけの内容だった。
 
すごくきれいではあった……のだけど……うーん。 ゴッホ、ゴーギャン、スーラ、セザンヌ。
 
巨匠の名画をデジタルでバラして再構築する……みたいな、作品に没入して一体化しましょうねみたいな360度スクリーンで、確かに映像作品としてまあまあ力作なのかなあと思わなくもなかったのだけど、20分ほどの映像作品を見るのに2500円はいかにも割高で。
 
ソファでごろごろしながら何度も見れば良かったのかなとも思いつつ、ぶっちゃけ、そこまでのクオリティでもないよなあ?とも思ったのだった。
 
これならチームラボ系のイベントに行った方が感激度は高いかなと思う。
 
「うーん、きれいではあったけど、ね」
 
でもこの時間でこの価格はちょっと……と苦笑しつつ、"もし時間があるようだったら午後にでも梯子できるね"と言っていたもう1つの美術展に、お昼前に行ってしまうことにした。
 
それが、道路向かいの「三井記念美術館」で開催中の「特別展 超絶技巧、未来へ! 明治工芸とそのDNA」。
 
これは良かった。すごく良かった。
 
一度見たいと思っていた福田亨さんの木彫の蝶が見られたのが何よりの収穫で。
 
そして展示物は、限られた範囲ではあったものの、撮影可能な作品がいくらかあった。
 
どれもその作者の代表作とも言えるべき、素晴らしいものばかりで。
 
福田亨の「吸水」。全てが無着色の木による作品。 どこからどう見ても水が広がっているようにしか見えない板は、その厚さに削られ、浮き上がったところをひたすら研磨して作られたもの。
 
福田は着色しないことにこだわる。蝶の羽はそれぞれの木材が持つ自然の色を組み合わせ、彼が独自に編み出した立体木象嵌という技法でできている。
 
水滴は驚くべきことにその部分の厚みを残して板を彫り下げ、さらに研磨を重ねツヤをあげて表現している。
 
つまり、蝶が載っている台座の部分は、一木で彫り出されているのである。
 
という、気持ち悪いほどに精密で美しい作品。
 
陶磁(!)で作られた繊細な巾着……のようなもの。 これも、なんというか凄まじい作品だった、稲崎栄利子さんの「Amrita」。
 
これは陶磁作品で、極めて微細なパーツを継ぎ合わせたもの。
 
焼成された磁器にもかかわらず、曲げることはもちろん、捻ったり、畳んだりできるのだそうで。
 
袋状のパーツは、信楽透土と呼ばれる磁土と有色の陶土からなるリングの集合に、テグスを通して巾着のような機能を持たせている。
 
そこに、自作の丸い張り子などを型とし、泥漿に浸して成形した卵殻状の球体が、こぼれながら包まれている。
 
「Amrita」は、インド神話で不死の霊薬を意味する。
 
なぜ磁器で編み物みたいなことしようと思ったし……と驚きと共に若干の呆れもあったりしたけれど、芸術家の情熱と執念は凄まじいなと思える作品が本当に多かった。
 
花器に水を注ぐと開花する木彫りの月光美人。すごい。 これはなんと、"花器に水を注ぐとこの花はゆっくりと開く"という仕掛けつきの木彫りの月下美人。
 
大竹亮峯さん作の「月光」。
 
これも壮絶なまでに美しい作品だった。
 
大竹は、動植物など自然の造形物の形を精緻に写しとることで知られる。
 
1年に1度、夜にだけ大輪の花を咲かせる月下美人を表す。
47枚の白い花弁には鹿角を使用。
(中略)
花器は蝙蝠の2枚の羽をモチーフにしている。
月下美人の原産国メキシコでは、蝙蝠が受粉媒体、つまり花から花へと花粉を運ぶ存在だからだ。
 
その蝙蝠羽部分には長い年月、地中に埋まっていた神代欅が用いられている。
 
後半の展示は明治時代の工芸品などで、それは博物館等で見たことのあるような類の工芸品ではあったのだけれど、前半の現代作家の作品が色々とすごかった。
 
切り絵とか刺繍とか、水墨画やガラス工芸、色々あったし見応えしっかりあって。
 
そんな満足な芸術鑑賞の後は、三越前からてくてく歩いて水天宮方面へ。
 
地下鉄に1駅乗っても良かったのだけれど、案外と歩ける距離じゃないかなと、天気も悪くなかった(朝家を出る時には小雨が降っていたのだけれど、めでたく晴れた)から、Sちゃんが予約してくれたお店に歩いて向かうことに。
 
伺ったのは、「PIVOINE(ピヴォワーヌ)」というフレンチレストラン、フランス語で"牡丹"の意味で。
 
なんでも、以前には門前仲町の牡丹町にあったお店だから、その地名からの店名なんですって。
 
自慢は新鮮な野菜と魚介を中心にした料理で、2011年のボンヌターブル、2014、2015年にはミシュランのビブグルマンを取得しているのだそう。
 
いただいたランチの"Menu B"は4品構成。
 
  • 冷菜
    シマアジのカルパッチョ
  • 温菜
    帆立とダルマイカのソテー オーストラリア産アスパラ
  • 主菜
    本日の魚料理(アイナメのソテー)
    又は
    仔羊肩ロースの煮込み クスクス仕立て
  • デザート
    黒いちじくの赤ワインコンポート ミルクジェラート
  • コーヒー or 紅茶 or ハーブティー
 
という内容だった。
 
ボリュームたっぷりだった、シマアジのカルパッチョ。 確かに冷菜も温菜も魚介系で、魚介料理が得意というのはそうなのだろうな、と。
 
"季節の食前酒"が、自家製のあんずピューレを使ったスパークリングワインカクテルで、私はそれを頼みつつ。
 
前菜のカルパッチョは、やや厚めに切ったシマアジがたっぷり6切れほどもあるもので、すごく幸せだった。
 
カルパッチョって、うっすーく切られていることが多くて、「わかるけど、でも、もっと厚いのが食べたい……お魚の旨味が儚くにしか感じられない……」と思うことがままあったから。
 
周囲はバルサミコのソース、野菜もたっぷりで。
 
お皿がなかなか前衛的だった魚介のソテー。 続く温菜は、シャキシャキ食感のアスパラ(オーストラリア産と聞いたと思う)も素晴らしかった、帆立とダルマイカのソテー。
 
大ぶりの帆立と、帆立と同じくらいのサイズのかわいいイカが、ダルマイカ。
 
ジェノベーゼっぽいソースが添えられた、優しい味のソテーだった。
 
でも今日のお楽しみは、メニューを見てから「これが食べたい」と思っていた、メインディッシュの"仔羊肩ロースの煮込み クスクス仕立て"(今日の一番上の写真)。
 
この皿も野菜がたっぷりで、茄子にパプリカ、じゃがいもetc。
 
ビーフシチューのラム版といった感じの味わいで、ほろほろに柔らかく煮込まれたブロックのラム肉がとても幸せ。
しかもなかなかボリュームもあって。
 
パンもしっかり進む味で、卓上に来ていたバゲットとテーブルロールの両方が綺麗に消えることになった。
 
4皿構成、最後にはしっかりお腹いっぱいになったな、というくらい満足度もしっかりで。
 
深い味わいのいちじくコンポート。ジェラートも美味♪ もしかしてマスカルポーネあたりも入っているのかな?という風な、微かな酸味と深いコクのあるミルクジェラートを添えた黒いちじくのコンポートがデザート。
 
いちじく1個まるごとという感じだったと思う。
レモン(多分)のコンポートも添えられていて、試しにと囓ってみたら、これも皮まで柔らかく甘く煮えていて、おいしくいただけた。
 
ホットの紅茶をいただきつつ、穏やかな空気のおいしいランチを終わりにして。
 
ネットでは20席とあったけれど、10人お客さんが入ったらまあまあいっぱいという雰囲気の、本当にかわいいお店だったな。
 
おいしかったー。
「千駄木腰塚」の
 コンビーフマッシュポテト \630
「和惣菜 宇豆基野」の
 秋ぽってり無花果の白和え \450
「がブリチキン。」の
 南蛮タルタルからあげ弁当
のどぐろの干物の炙り
2日目の豚汁
コンビーフ御飯
ビール(キリン SPRING VALLEY 豊潤<496>)
そして留守番だっただんなは、今日がジムの日で。息子は外出。
 
またも「がブリチキン。」のクーポンが出たとかで、お弁当買って帰るよと言っていたから、冷凍してあった小ぶりののどぐろの干物炙って、で、あとビールのおかずをちょっと買って帰るねと告げてはいた。
 
水天宮前からの帰りだと乗換駅が押上なので、スカイツリータウンでお買い物できるなと寄ってみれば、ハロウィン直前の週末ということで、見たことないほどの大混雑。
 
しまったーと思いながら食料品売り場を目指したのだけれど、食料品売り場もなかなかの混雑だった。隣接するお土産もの売り場は数倍の混雑だったけれど。
 
ついつい買ってしまう腰塚のお惣菜。千駄木腰塚」があったので、わーいと予定外のコンビーフマッシュポテトを手に取ってしまいつつ、その向かいのお店のお豆腐や湯葉のお店、「和惣菜 宇豆基野(うずきの)」で、上品な見た目の白和えを買い。
 
ふわりと甘い白和えは、
 
くわい、人参、蒟蒻、ほうれん草を自家製豆腐の白和えで和えました。焼き無花果とピッタリ!
 
ということで、くわいの食感がとても良かった。そういえばほんの1時間くらい前に食べたデザートが無花果だったよねというのは、気にしない方向で。
 
料理をするほどの余裕はなかったものの、買ってきたものは美味しいものばかりだったし、焼いたのどぐろも小ぶりながらとてもおいしかったし、ビールも進んだ夕御飯。
 
腰塚のコンビーフ入りマッシュポテトは文句なしの美味しさだったけれど、「追いコンビーフしちゃえ」と先日買っていた同じく腰塚のコンビーフをほぐして追加したら、めちゃめちゃ美味しくなった。
 
調子に乗って、最後は御飯に乗せて食べたりもして。
 
平日はせめて節制しないと、11月は日本酒イベント2つ(どうせいっぱい飲む……)に、友人Jちゃんとの日本酒飲み放題を控えている。
いやそれ以前、次の連休には肉料理食べ放題も控えていて、がんばれ私の胃腸……!という感じなのだった。
 
これはやっぱり、だんな不在の平日は禁酒粗食に励まなければ。