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ホテル雅叙園東京「KANADE TERRACE」にて
朝食ブッフェ
「ホテル雅叙園東京」に滞在の今日、朝食は1階の「New American Grill “KANADE TERRACE”」でビュッフェスタイル。朝食ブッフェ
御飯に味噌汁、和風のおかずもいくらかあれど、メインは洋風かな?という感じの品揃えだった。
パンコーナーもこんな感じにお洒落で、手頃なサイズのチョコデニッシュが美味しそうだなあと、隣のカスタードデニッシュと共に貰ってきた。
飲み物はコーヒー紅茶もセルフサービス(コーヒーはマシンで1杯ずつ抽出するタイプの)で、ジュース類も色々あって。
2日連続同じものではあったけど、小松菜・ケール・アボカド・バナナを使ったグリーンスムージーと、マンゴージュース・バナナ・パイナップル・キウイのフルーツスムージーがどちらも濃厚で美味しかった。
コロナ禍からなのか、それ以前からずっとなのか、ジャム類はTiptreeの小瓶がこんな感じにずらりとケースに収められていて。
贅沢だなあと思いつつ、ありがたくヨーグルトに添えたりしていただいた。
冷菜類は全て個盛りで用意され、温かい系はカウンターでお願いするスタイル。テーブル番号を伝えれば、できあがりのを直接持ってきてくれる。
ホットミールのメニュー表はこんな感じ。
更にもう1つメニューがあって、卵料理としてオムレツ(具は無くプレーンなタイプ一択)、スクランブルエッグ、フライドエッグ、ポーチドエッグ、フレンチトースト。
サンドイッチメニューとして、各種トッピングのピタサンド(スイートチリシュリンプ、BBQチキン、ベジタブル、ですって)も。
小さな皿にちまちまとソーセージなどが盛られてくるのは見た目としては若干興醒め感はあって、本当だったら大皿にフレンチトーストと焼いたベーコンと温野菜と……と美しく盛った感じのを食べたい気持ちにはなったのだけれど、でも味は文句なし、どれもとても美味しかった。
というわけで、第一陣はこんな感じ。
人参と玉葱のマリネ、レタス&豆苗、かぼちゃのサラダ、シーフードときゅうりのマリネ。
うっかり和食のコーナーから鮪の山かけまで貰ってきてしまい、フレンチトーストも頼んでしまったというのにデニッシュ系も2つ。
そして期待のフレンチトーストはこんな感じだった。
卵液しみしみのフランスパンが良い案配に焼かれて、パンプディングのようにふるんふるん。
見た感じ、ブッフェ台にはメープルシロップは見当たらなかったものの、バターと蜂蜜はあるので好みで添えつつ。
朝からこんな、できたての美味しいものをいただいて良いのかな??と思いたくなる、ミニオムライス ハヤシソースがこんな感じ。
卵1個分のかわいいサイズという風だったけれど、それでも朝からこのリッチな感じは迫力だった。
御飯はしっかりチキンライス、バターの風味がふわんと漂って、ハヤシライスもとっても濃厚。
ここまできたならと頼んでしまった焼きチーズカレーは、米飯やパンなどが添えられているわけではなくて、炭水化物は好みで添えつつどうぞという風なものだった。
果物もグラス盛りで、ぶどう、オレンジ&キウイ、グレープフルーツ、パイナップルの4種類。
デザートとして、ラウンジで昼夜見かけた柚子と苺のジュレと苺のパンナコッタもあった。
この2品は結局滞在中、ずっと目にすることになるのだけれど……(でもどちらもとても美味しいので文句なし)。
そんな充実の朝食の後、30分ほど自室で寛いでから、9時スタートの宿泊者限定「雅叙園アートツアー」に参加してきた。
参加できるのは宿泊者のみ、月火木の週3開催で所要時間90分。
館内あちこちガイドつきで巡る、とても面白い内容だった。
今日の一番上の写真が、最初に案内された再現和室宴会場の入り口で。
創業時には料亭の正面玄関として使われていた装飾を、ほぼ当時のまま再現しているものなのだそう。
黒漆螺鈿の壁の装飾に、天井、欄間、あらゆるところに豪華絢爛な装飾が施されて、目がちかちかしてくる煌びやかさ。
右の写真は「中宴会場竹林」。
京都でこんなのあるよねという、それは見事な花天井は、折上格天井と呼ばれる工法で作られたものなのだとか。
欄間には孔雀をはじめとした色鮮やかな鳥がいっぱい。
宴会場「牛若」の木彫絵は東海道中膝栗毛がモチーフで、華やかな床柱には牛若丸と弁慶、八岐大蛇などの彫り物が。
開業当初のコンセプトが「誰もが一度はお大尽気分になっていただきましょう」というものだったそうで、これでもかという螺鈿細工、木彫画、組子障子は昭和初期の匠の技がこれでもかと発揮されたものばかり。
これがその「組子障子」。
釘も接着剤も使わずに組まれる伝統技法なのだそう。
館内には、一体何種類あるんだろうというほどに、ほぼあらゆる障子にこの組子細工が施されているように思われた。
写真の障子は、床に座って見た時に一番映えるような造りになっているそうで、だから写真もその角度で中腰になりながら撮ってみた。
4階の宴会場を見た後は、5階の神式の神殿に移動して。
2つのチャペルに2つの神殿、雅叙園は日本最初の結婚式場だったんですって。
昭和時代の最盛期には、1日に116組の結婚式を挙げた記録も残っているとか。
そして中華料理店、「旬遊紀」の個室の見学も。
ジョサイア・コンドル設計(鹿鳴館、ニコライ堂、三菱一号館などの設計をした方だそう)の旧岩永邸を移築した特別個室だそうで、そも、目黒雅叙園は北京料理で有名だったとのことで。
日本の一般的なホテルではまず見かけない、ここはメインダイニングがこの中華料理店なのだそう。
左上の写真のお部屋は「南風」。色鮮やかな花天井がとても綺麗で、弧を描く赤い窓がとても雰囲気のある素敵な部屋。
現存する最古と言われる回転テーブルのある右写真の宴会場は、美人画の大家・益田玉城の「美人花笠踊の図」が壁面に飾られた「玉城」。
美人画が皆同じ顔をしているのは、益田玉城の奥様がモデルになっているからだとか。
現役で使われるこの宴会場、室料は8800~12100円だそうで、正真正銘のアンティーク……というか美術品に囲まれての食事なら、そう高いものではないのかも?
そして最後は日本料理「渡風亭」 に。
館内、和食がいただけるのはこのお店のみなのだけど、全てが個室での案内で、お昼の数千円のお弁当を口にするにも室料(最低でも12100円)が必要というお店。
広いフロアでもテーブル席やお座敷というのは存在せず、滞在中、食べたいねと言っていた和食は結局ブッフェで供される以外は口にすることができなかったのだった。残念……というか、大変……。
部屋の隅々まで黒漆と螺鈿細工が輝くこの部屋は「竹坡」。
天井にまで黒漆と螺鈿で描かれた兎絵が並んでいて、テーブルも黒く、なんだかもう色々とすごかった。
どことなくバタ臭くもあって、和と洋と、いくらか中華の雰囲気も混ざっている、唯一無二のこの空気感。
ちょっとお腹一杯にはなったものの、色々と圧倒されて、眼福だった。
このアートツアーは、日によって案内される場所が違ったりもするみたいで、それは、宿泊したら毎度参加したくなってしまいそう。
ホテル雅叙園東京「旬遊紀」 にて
麺飯ミニランチコース 2×\2700
本日の前菜
旬遊紀特製飲茶
お食事(5種から選択)
甜点心
青島ビールプレミアム(小瓶) \1200
充実の館内散策が終わったのは10時半頃。麺飯ミニランチコース 2×\2700
本日の前菜
旬遊紀特製飲茶
お食事(5種から選択)
甜点心
青島ビールプレミアム(小瓶) \1200
一旦お部屋に帰ってから、ランチはどうしましょうという話をして、せっかくなのでメインダイニングの中国料理「旬遊紀」 に行ってみることにした。
平日限定の「麺飯ミニランチコース」は2700円。
前菜や点心、デザートもついて選べる食事は麺もの飯もの5品からの選択。
母が「焼きそばとか食べたい」と言っていたのでちょうど良いねとこれにしたけど、思ったより分量たっぷり、お腹いっぱいになった。
前菜は、アラカルトメニューにもある、くらげの冷菜トリュフ風味と、筍、椎茸、豆腐の煮込み。
春巻と蒸し物から選べる飲茶ものは、蒸し物にしてもらったら蝦餃と香港焼売がやってきた。
どちらも素直な味付けの、ともすればクラシックな感じのもので、良い感じ。
そういえば、我が家が(母も)気に入りの、船橋駅近の「旬輝」のオーナーシェフ武安誠氏は、目黒雅叙園の料理長をしていた方だそう。
蝦餃の味だとか、比較的しっかりめな味の食事メニューあたりになんとなく通じる印象を抱いたものの、ぶっちゃけ、旬輝さんの方が美味しいなとは思ってしまった。
ランチだしけっこう混んでいたし、今日の料理では全然このお店の本気の味は窺えなかったのだろうなとは思いつつ。
私は海老の餡かけ炒飯「陶板炒飯」、母は五目餡かけ焼きそば「陶板炒麺」。
中国語の品名通り、アツアツの陶板に盛られてやってきて、目の前であんをジューッとかけてくれる。
食べ進む間、炒飯はお焦げっぽくなるし、焼きそばも少し堅焼き風になって、その食感が良い感じ。
焼きそばはこんな感じにとっても具沢山。
豚に魚介に野菜も色々。
案の定、母は全部は食べられなかったので、私が炒飯と焼きそばを合わせた量の7割ほどを食べることになったのだけど、ものっすごく満腹になってしまった。
2人で中華料理はやはり難易度高かった……(でも中華が食べたかったんだよね……)。
ちなみに他の選択肢は、マーボー豆腐の和えそば、特濃豆乳担々麺、柚子そばの土鍋煮込みという感じで、どれも魅惑的な選択肢だった。
そしてデザートは、「冰粉ゼリー 黒蜜ソース添え」。
冰粉とは?と調べてみたら、「オオセンナリの種を揉むことによって作られるゼリー状のデザート」だそうで、つまり愛玉子に似ている品であるらしく。
牛乳と練乳の風味のゼリーに、黒蜜と似た小豆という風で、トゥルトゥル食感が心地よかった。
コース料理が美味しそうだったし、いつか夜のコースとかもいただいてみたいなあ。
ホテル雅叙園東京 お部屋にて
PATISSERIE「栞杏1928」の
プリュヌ
コーヒー
そして食後は、せっかくだからと東京都指定有形文化財「百段階段」に。PATISSERIE「栞杏1928」の
プリュヌ
コーヒー
通常入場チケットは1500円するところ、宿泊者特典で半額になるクーポンを貰ったので、それを使って「めでたづくし×百段階段」の企画展を楽しんできた。
板張りの階段がえんえんと99段(実は100段は無いそうで)。
途中、右手にいくつもの宴会場があり、その内部を観覧しつつ、飾られた企画展の品を愛でつつ……という風になっていた。
つるし飾りにきつねの嫁入行列の壮観な人形、七原 しえのイラスト作品、366体の招き猫、各地のてまり、と、映える展示がたくさん。
アートツアーで見た宴会場同様、こちらの各部屋も床柱、欄間、天井、どこもとっても華やかで。
写真はきつねの嫁入行列、間近で見ると細かな細工がとても美しかった。
てまりの雪の部屋、「草丘の間」は障子が多めの明るい部屋で、花天井も美しく。
天井から吊るされた大小の雪玉みたいなてまりが可愛らしかった。
雅叙園の真骨頂はやっぱり再現宴会場にあると思うけど、時代をそのまま残した風な古びた百段階段も素敵な雰囲気だったな。
楽しいなあ、雅叙園。
そんな感じで、戻ればラウンジのアフタヌーンティーにも行けたのだけど、でも、アフタヌーンティーの品って結局夜でもいただける風だったしね?と。
ラウンジはカクテルタイムに行くことにして、おやつは部屋で館内PATISSERIE「栞杏1928」で買ったケーキをいただくことにした。
右側、プリュヌ(650円)は、
「甘酸っぱい完熟梅のジャムとジュレをヨーグルトムースで包みました。爽やかな味わいながらも、黒糖のコクがアクセントに」
という品。
母が選んだのは和栗モンブラン(700円)、
「愛媛県産和栗のクリームに、くるみのビスキュイとヘーゼルナッツのメレンゲを合わせた贅沢なモンブランです」
ですって。
甘さしっかりめで、でも私の梅とヨーグルトのケーキは爽やかな酸味もあって。
クリームたっぷり、渋皮煮がどーんと1個乗ったモンブランも甘みと濃厚さのバランスが良くて、ちゃんと美味しかった。
ホテル雅叙園東京「エグゼクティブラウンジ」にて
イブニングカクテル
そして夕方になるのを待って訪れた「エグゼクティブラウンジ」、カクテルタイム。イブニングカクテル
スイーツ系と和風のおつまみは変化なし。
お酒の品揃えも変わらず。
けれど、写真のサンド系と、洋風おつまみは一新していて、「わーい違う味ばかりー」ととても美味しくいただいた。
チーズバーガーと入れ替わっていたのはクリームコロッケバーガー(美味!!)。
それに、もち米チキンライスサンド、パストラミとツナのオープンサンド、BBQポークサンド。
おつまみ系は、豚三枚肉のロースト、真鯛とパプリカのエスカベッシュ、カマンベールチーズのスモーク、菜の花とサーモンのサラダ仕立て、生ハムとチェリートマトのピンチョス。
ココ・ファームの「こころぜ」、マンズワインの「千曲川ブラン」、そして国産ウイスキー「竹鶴」をロックでいただいたりしながら、おつまみ色々、楽しんだ。
昼ががっつり重かったし、夕飯はもうこれでちょうど良いなあという感じで。
ウイスキーとチョコも合うのよね……と、最後はすっかり気に入りの嶺岡豆腐、チョコレートはパレオーレ フォンダン、フランボワーズオペラと、うっかり出来心で抹茶のムース(私は抹茶そのものは好きだけど抹茶系スイーツは苦手だったり……)も。
う、ごめんなさい、やっぱり甘い抹茶ってなんか苦手だ……と思い知りつつ(でもちゃんと平らげたよ)、でも他の品は心から全部美味しくいただいた。
ホテルラウンジとして最強クラスかどうかは、バリ島あたりの高級ホテルのが快適すぎる感(グランドハイアットもリッツカールトンも最高オブ最高だったので……)はあるものの、でも和の雰囲気も、和洋取り合わせたメニューの感じも、味の洗練さも、とても幸せなラウンジだったし、何より母は客室の広さと快適さにご満悦。
このホテル、きっとまた泊まりに来てしまうと思う。