2013年2月22日金曜日

歌舞伎を見てきました

※今日の写真はクリックすると大きくなります※
スモッちのオープンサンド
リンゴ(王林)
カフェオレ
「あ、いかん、賞味期限過ぎるわ……」
 
蔵王のスキー土産で買ってきた燻製卵「スモッち」、賞味期限が過ぎても案外大丈夫なのは身をもって経験済みだけど、そろそろ食べないとなと、サンドイッチにして朝御飯にすることにした。
 
残っていたドッグパンに薄くバターを塗り、レタスをちぎって敷き詰めて、マヨネーズをにょろっと端から端まで1本絞ったら、その上にスライスしたスモッちを。
 
ほのかな燻製臭が香るスモッちのサンドイッチは、普通のゆで卵サンドとは違う、よそゆきな味わい。チーズも入れればもっと美味しかったかな~。
歌舞伎観劇幕間に
 分とく山 津軽景色弁当 \1400
 煎茶
いよいよ再来月、4月に「葺落四月大歌舞伎」の上演を控えている、歌舞伎座。
このところ、大物役者のたて続けの不幸もあって歌舞伎関連のニュースを目にすることも多く、「いいなぁ……こけら落とし公演、見たいなぁ」と思っていた。
 
大学生の頃には何度か見に行っていた歌舞伎座の歌舞伎。当時はお金も無かったし、幕見席で見るばかりで幕間に豪華なお弁当を食べたりということもなかったのだけれど……もう20年くらい前の話だ。
 
「久しぶりすぎて、4月にいきなり見に行ってもなんだか緊張してしまいそうだし」
と思って(そもそも4月の公演は人気だろうし、チケットが取れるかどうか……)、ここ数ヶ月の公演内容を眺めつつ楽しそうなのがあったら行こうかなと思っていた。
 
で、「これだ!」と思ったのが「日生劇場 二月大歌舞伎」。
 
義経千本桜の「吉野山」と、「播州皿屋敷」を下敷きにした「新皿屋舗月雨暈」。松本幸四郎が出るし、昨夏にセリから転落して大怪我をした染五郎の復帰公演でもあるという。こりゃ良いや♪と、チケットをとってみた。ただ、一等席(15000円!)はやっぱり懐がちと痛いので二等席(6500円)で。
 
お弁当お弁当、どうしようかな~劇場でも売っているみたいだけど……と、楽しみなのは幕間に食べるお弁当。劇場内でも販売しているみたいだけれど、どうせ東京駅で乗り換えるしと、駅弁を見て行くことにした。
 
GranSta内の「ニッポンの駅弁」コーナーに寄って、悩んだ末に「分とく山 津軽景色」1400円也。その名の通り、「分とく山」の野崎洋光さんが監修したお弁当なのであるらしい。
 
他にも笠原将弘さん監修「賛否両論」弁当とか、料理の鉄人弁当とか、色々たくさん。
「フレンチの駅弁というのも……それはそれで気になるけど……」
でも、歌舞伎観劇だし、やっぱり和食よねと、初志貫徹の分とく山弁当にしておいた。ついでに甘いものも1個買って、うきうきと有楽町へ。
 
日生劇場に隣接しているのは東京宝塚劇場。宝塚の上演中演目は『ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-』。
「100mくらい隔てた隣では羽根背負った男装の麗人が踊ってて、かたやこっちは女形が着物着て踊ってるって……なんか不思議」
と思いながら劇場に到着した。
 
基本的には、客席での飲食禁止の日生劇場だけれど、歌舞伎の公演に限ってはロビーの椅子の数も充分とは言えないので「休憩時間に限り、客席での飲食可」なのだそう。それでもロビーにはずらりと椅子が用意されていて、客席と同じ数だけとはいかないものの、それなりに座って食事ができるように整えられていた。携帯電話の電波が客席では入らないので、通路に面した席をとっていたのをこれ幸いと、私は幕間はささっととロビーに移動して休憩していた。
 
で、まずは松本幸四郎による口上(11:00-11:05)から、義経千本桜 吉野山(11:05-11:55)。その後の幕間休憩は25分で、そこがお昼御飯タイム。
 
それからは「新皿屋舗月雨暈」の弁天堂~お蔦殺しが12:20-13:15で、幕間20分を挟んで、「新皿屋舗月雨暈」魚屋宗五郎が13:35-14:45。休憩を2回挟んでいるとはいえ、歌舞伎観劇は4時間近くの長丁場だ。
 
だから他の演劇ほど、「私語は慎みください!劇が始まったらお客さんと舞台が1対1の関係です!」なんて空気ではなくて、休憩後も演目始まって十数分はざわざわと人の出入りがある感じ。
 
というわけで、歌舞伎の感想は後回しにして、お昼御飯♪
 
「津軽景色」という弁当名のとおり、「おいしい青森」をテーマにしたお弁当なのだそう。監修が分とく山さんで、実際の調理は八戸のお弁当屋さんによるものなのだとか。
 
左半分が、丼仕立ての茶飯。茶飯の上には鮭ハラスとイクラ、三つ葉とやわかなスクランブルエッグ。
 
右側がおかずで、蟹とウニ入りの厚焼き玉子に肉厚の昆布の煮物、いわしのかば焼き、若鶏のつみれ、春菊と人参の白和え、ごぼうの醤油漬けと長芋の酢漬け。それと酢の物はホッキ貝と胡瓜、わかめ、菊……といった感じ。
 
まんま「分とく山」の味ではないことは重々承知だけれど、でも「駅弁」っぽさをあまり感じない、上品な味の「和食屋さんのお弁当」的な美味しいものだった。特に、「おおっ!?」と思ったのが白和え。ちょっと甘めだけれど、これが美味しかったなぁ。
 
美味しい美味しい、満足満足……と同じくGranSta内の「はせがわ酒店」で買ってきた「白形傳四郎商店」のペットボトル入り煎茶を半分ほど飲んで、午後の観劇~。
歌舞伎観劇幕間に
 「銀座甘楽」いちご大福 \230
 煎茶
で、二度目の幕間にはちゃっかりお菓子ももぐもぐ。
 
「どら焼きとか、買っていこうかなぁ」
と、弁当購入ついでにGranStaをぷらぷらして、買ってみたのは「銀座甘楽」というお店のいちご大福。
 
私は八丁堀に本店がある「翠江堂」のいちご大福がそれはそれは大好きなのだけれど、なかなか買いに行く機会もなくて、だからいちご大福も久しぶり。
 
このお店のは柔らかい餅に薄く適度な量の白あんが包まれていて、大粒の苺とのバランスも良い、美味しい大福だった。「花より団子」とばかりに(いや、ちゃんと「花も団子も」でしたけども……)、美味しいものを堪能しまくる今回の観劇。
 
というわけで、今日の歌舞伎の感想はこんな感じ~。知識も教養もないので(イヤホンガイドも今回は借りなかった)、難しいことは何も書けないけど。
 
  • 私の座った2階の二等席は、同じ階のすぐ近くが「大向こう」の三等席。「○○屋っ!」のかけ声もすぐ近くから聞こえてきてなんだか楽しかった。幸四郎、染五郎は高麗屋(こうらいや)で、福助が成駒屋(なりこまや)。「吉野山」で、染五郎と福助がビシッと決めたシーンでは「御両人!」なんて声もかかっていた。
     
  • 「吉野山」は、台詞も歌舞伎独特のあの抑揚のあるものだし、唄方さんの唄も全て言葉が聞き取れるかというと難しく、見ているだけで筋を追うのはなかなか大変だった。パンフレット買って事前に読んでおいたものの、細かいところの情景が今ひとつわからず、「む、難しい……」という印象。
    簡単に言うと「人間に化けている子狐」とお姫様が桜咲く吉野山で踊る……みたいな。彼らが手にする義経の形見の品を奪おうとする悪漢が出てきたのでやっつけましたよ……的な(←簡単すぎ)。
     
  • 時々、青年に化けている子狐が「おっと、地が出ちゃった」という動作をすることがあって、それがなんとも巧みだった。
     
  • 対して、「新皿屋舗月雨暈」はとてもわかりやすい。台詞も、普通の演劇のように聞き取りやすいものが多くて、あらすじも明快。「播州皿屋敷」を下敷きに、ということだけれど残念ながら(?)「一枚たりな~い」の幽霊が出たりはせず、素地は悲劇なのに喜劇要素の方が多く感じられる狂言だった。
     
  • 主人公は、謀略の末、無実の罪で旗本(=染五郎)に井戸に投げ入れられて殺される、旗本の愛妾「お蔦」(=福助)と、その兄「宗五郎」(=幸四郎)。前半は「お蔦」が非業の死を遂げるまでの割と鬱々とした流れで、幕間挟んで後半は、無実の罪と知った宗五郎(酒乱の気があるので禁酒していた)が酒を大量にあおって酔っ払い旗本の屋敷に殴り込みに行く、という喜劇的なもの。
     
  • 酒をあおって酔っ払っていく宗五郎、また、酔った勢いでお蔦を殺してしまう旗本、磯部主計之助、どちらも演技が素晴らしかった。特に宗五郎、なんとも美味しそうに酒を飲む演技をするものだから、こちらも「あ、お酒飲みたくなってきた」と思ってしまうほど。「……酒飲みはサ、やっぱり毎日飲まないと、ダメだぁね~♪」なんてへべれけになりながらそんな事を言うシーンがあって「そうだよね、うんうん」なんて。
     
  • そうそう、「帯くるくる→あーれー」のシーンがあった(シリアスな場面だったけれども)。「あ!帯くるくるだ!」と密かに興奮。
     
  • 召使おなぎ役、市川高麗蔵がたいそう美しかった。女形って、すごい。
     
  • 歌舞伎を見ていると「着物っていいなぁ」と思う。「着物を着るプロの動き」という感じで、ただ座るだけでも美しい。
     
  • 福助は、吉野山の静御前からがらりと変わって、「新皿屋舗」では宗五郎女房おはま役。既婚女性なのでお歯黒&引眉なんだねぇ……と、そんなところも興味深かった。
     
  • そっか、歌舞伎には基本、カーテンコールがないんだ、「お手振り幸四郎」とかはないんだ……と思った私は劇団四季の見過ぎです。はい。
 
と、楽しかった観劇はあっという間だった。
 
せっかくここまで来たのだからと帝国ホテルのペストリーショップに寄って、ゆるゆる帰宅。
 
勧進帳も助六も見たことがなくていつかは見たいと思いつつ、一番見たいのは夏の風物、怪談噺だったりして。
ほうれん草のナムル
ねぎカルビ焼き
わかめのスープ
羽釜御飯
ビール(薫り華やぐヱビス)
 
「帝国ホテル」のジャバネ
アイスカフェオレ
帰宅は4時頃だったので、夕飯は慌ただしくなることもなく、いつも通りに支度できた。
 
うっかり昨日と似た感じのものになってしまったのだけれど、帰りに寄ったお肉屋でアメリカ産カルビが安かったものだから用意したのは「ねぎカルビ焼き」。醤油やオイスターソース、おろしにんにくなどで「自家製焼き肉のたれ」を作り、それをスキレットでこんがり焼いて葱乗せて食べる。
 
葱は赤ねぎを薄切りにして塩と胡麻油、炒り胡麻で和えたもの。調味料はちょっと適当だけれど、ケンタロウさんレシピを参考にした。
 
あとは美味しいほうれん草をナムルにして、顆粒鶏ガラスープでささっと用意したわかめのスープと炊きたて御飯、そしてビール!(←どうにもお酒が恋しくなったらしい)。
 
数日前、スーパーで見かけて買ってきた「薫り華やぐヱビス」は、よくよく見れば缶にジョエル・ロブションの店名ロゴが入っていて、「120年以上の歴史を誇るヱビスと、世界中で数多くの星を獲得しているフレンチの巨匠ジョエル・ロブションが手を組み、共同開発したビール」なんですって。
 
うん、美味しいけど、でも、「琥珀ヱビスっぽい、普通に美味しいヱビス」かなぁ……なんて。「ものすごく特別なヱビス」という感じは、私の鈍感な舌ではいまいちよくわからなかった。缶のデザインはやたらと格好良いけども。
 
かなりお値打ち価格だったカルビは、なんだかやたらと美味しくて大満足。このところ、「ステーキの厚さかそれ以上のブロックか、そうでなければ薄切り」の肉ばかりを買ってきていて、「焼き肉の厚さ」はなんだか新鮮なのだった。適度な厚みがある肉は、満足感も高いし旨味も存分に味わえるし、やっぱり美味しいね。
 
帝国ホテルで買ってきました、ベルギーのケーキ「ジャヴァネ」。 で、食後は奮発して買ってきた帝国ホテルのケーキ。
 
息子にはチーズケーキ(630円)、私の分は、期間限定品のジャヴァネ(Javaneis)というケーキ、735円。
 
「世界の味と帝国ホテル第5弾~ベルギーの味」のシリーズ商品とのことで、店頭札によると
「ビスキュイ生地とモカバタークリームを何層にも重ねました。コーヒーの香りが口いっぱいに広がります」
というものなのだそうだ。
 
値段もすごいけれど、ボリュームなかなかのもので、濃厚なバタークリームのどっしりさ、しっかりめの甘さと相まって、かなり充実の食後のデザート。
 
トッピングのカカオパウダーやロゴ入りのチョコレートと、全体に漂うコーヒーの風味とのバランスも良くて、でも、バタークリーム、もっとたくさん挟まっていても幸せだったかも。
 
バタークリームと言って思い出すのは「エシレバター」の「ガトー・エシレ」。
 
憧れのこのケーキ、朝から並んで買ってみたい野望がもう2年以上も続いているものの、朝のラッシュ時間に電車に乗るのがどうにも億劫で(しかもそんな午前中早くに都心に用事があるということもまずなくて)、未だに実現できないでいる。暑い季節はケーキもダレそうだから、買うなら涼しい季節にと思いつつ……まだちょっと「涼しい」以前に寒すぎる。花粉飛びまくりの季節ならお客さんも少なくなりそうだし、3月4月は狙い目かしらどうかしら。