2012年5月11日金曜日

六本木と汐留と

※今日の写真はクリックすると大きくなります※
「モンタボー」の
 北海道牛乳パン
パイナップルのヨーグルトかけ
アイスチャイ
3泊4日の林間学校を終えて、今日の夕方息子は帰ってくるらしい。もっと寂しい気持ちになるかと思いきや、あっという間だったなぁ。
 
今日は、「この用事入れちゃったから大阪には行かなかった(行けなかった)のです」の楽しみなイベントが2つ。朝御飯は昨日と丸かぶりの、パンとパイナップルとチャイ。
 
だんなが「一人暮らしし始めたら、ホットサンドが大変で困る。パンが全然なくならない」とぼやいていたけれど、本当にそんな感じで、「一人分の○○」を買うのはなかなか大変なのだなぁと思ったりした。2人暮らしも、10枚切りのパンとか6枚切りのパンとか若干もてあます感じがするし。
 
で、まだ通勤ラッシュの時間帯の電車に揺られて向かったのは六本木ヒルズ。無料の内覧会に行って以来の「ONE PIECE展」に、今日はちゃんとお金を払って行ってきた。
 
入場記念品のビブルカードにゾロのが欲しいなーとか、原画をもっと舐めるように眺めたいなーとか、あとは内覧会時には買えなかったパンフレットとか買ってきたいなー、ということで。ゴールデンウィーク明けの平日朝一番の回(ムービーを見るような展示がいくつかあるので、入場券は日付と共に時間の指定もある)なら空いているだろうなと、午後の予定のある今日の日程で入場券を買っておいていたのだった。
 
……が、正直、ONE PIECE人気を舐めていた。
金曜朝10時の開場には、内覧会時と同じかそれ以上ってくらいのお客さんが来ていて、年齢層も高校生、大学生くらいを中心に普通に大人の姿もたくさん。スーツ姿のおっちゃん5人組、みたいなのは出版系とかメディア系の視察で来ている人なのかしらん。ともかくかなりな混雑だった。
 
それでも、一度前に見て「ここはもういいや」みたいなところはさくさくスルーしつつ、シアター系と原画コーナーはこれでもかと眺めてきた。「ジャンプ掲載の最新話全ページ」の原画も最後の方にあるのだけれど、これもちゃんと内覧会時から数話飛んだ最新のもの。
 
ジャンプ掲載時に「ONE PIECE」のロゴが入る、原稿としては空白で良い部分に、鉛筆書きで「ONE PIECE展用の窓」が足されていて、ルフィとサンジ、ウソップのイラストで「たくさん見に来てるなぁ~」なんてサービスイラストが入っていたのに笑ってしまった。
 
最後にもらったビブルカードはウソップでした(内覧会時は、私がルフィ、息子がチョッパー)。なかなかゾロはもらえませんなー(確率1/9だしね……)。
六本木ヒルズ 「aCave アジアン食堂」にて
 アジアンプレート定食(レモングラスチキン香草ソース) \980
次の予定は、汐留に午後1時。
 
さて、六本木でお昼にするか、新橋まで移動しちゃうか……と考えつつ、「とりあえず大江戸線乗り場方面に向かってみよう」とヒルズ内をてくてく。
 
フォーなどを出すアジア料理のお店の前を通りかかって、「あ、こんな感じのが食べたいかも」とそこに入ってしまうことにした。「aCave アジアン食堂」という名前のお店だ。
 
「アジアンプレート定食」は、定番の鶏の唐揚げの他、週替わりおかずも選択できる。今週のおかずは「レモングラスチキン香草ソース」。パクチーいっぱい入ってると嬉しいなぁと思いながらこれを選んでみた。週替わりデザートと週替わりサラダ、週替わりスープがついて980円。ドリンクバーはプラス100円。
 
「ドリンクバーもつけてください」
とお願いしたら、注文をとりにきた店員さんが私の椅子に置かれた「ONE PIECE展」のロゴ入り袋(パンフと図録買ったので)をみつけて
「こちら、今日御覧になりましたか?チケットの半券ありましたらドリンクバー無料になりますよ~」
とのこと。あら嬉しいありがとう、と、ドリンクバーは無料になった。
 
エコバッグ持ってきていたので、昼食時に椅子に座った時にでも荷物まとめようと思っていたところだったので、しまっちゃわなくて良かったなーと。ドリンクただになったよONE PIECE展。ありがとうONE PIECE展。
 
ドリンクバーも、ちょっと変わったお茶類が用意されていたり、ソーダ系ディスペンサーにも「ピンクレモネード」が入っていたりでなかなか嬉しい品揃え。最初にレモネード一杯もらって、次はちょっと変わった茶葉の瓶がずらりと並ぶ紅茶のコーナーから「焼きりんごシナモンティー」をもらってみることにした。まんまアップルパイのような香りのお茶で、ちょっと甘くしていただくと良い感じ。
 
料理の方も、揚げたて唐揚げが香ばしくて美味しかった。でもあんまり「レモングラス!香草!」という感じではなかった……かな。玄米入りらしいぷちもちした御飯と、前菜小鉢はもやしとパプリカの和え物、デザートはココナッツ味のババロア。
 
今日は「観る」ことだらけの一日、午後は汐留で劇団四季「オペラ座の怪人」のマチネ観劇。
 
なんでも上演後に「ファントム・ミュージカル・アカデミー」というイベントがあるそうで、それは面白いなとそのイベント目当てでチケットを取ってみた。
 
5/11、本日のオペラ座の怪人キャスト。 今日の配役はこんな感じ。
 
信頼と実績の高井ファントム(某所では"タ怪人"と呼ばれていたりする……らしい)に、安定の歌唱力の高木クリスティーヌ、若さ爆発!という感じの飯田ラウル(飯田ラウルは初見だったかも)。
 
やっぱり高井さんの歌声は素晴らしい。
 
……で、以前観た時より、「歌」より「演技」に熱が入っていたというか、メロディーに乗せて歌う(こともできる)あたりが台詞調になっていたところがあって、私はこちらの方が好きだなぁと思ったりした。
今日の高井ファントムは"荒ぶるタ怪人"という印象。
  今日の「~アカデミー」イベントは、四季会員(ファンクラブ会員)限定だから、それなりに気合いの入ったお客さんも多かったろうし、それもあってか、かなり最高の舞台だった。
 
あ、でも、クリスティーヌが「ザ・ポイント・オブ・ノーリターン」でとちってた。
「仕方がないわ 心を決めたわ 決めたわ」の最後の「決めたわ」が抜けて、でも何事もなかったように舞台が進んで一安心。
 
で、終演後に一度ロビーに出て、15分ほどしてから再入場。45分ほどの無料イベントを楽しんできた。
 
続きものではなく、単発でも参加できるイベントだけれど「前編」「後編」があり、前編は役者中心、後編は裏舞台(衣装・照明・舞台装置)中心の話にしていく予定だそう。そして今回は「第1回」。「第2回」も予定されているそうで、「日本初演25周年特別企画」の一環として、一年かけてこのアカデミーを開催していくのだそうだ。え……全部参加したかったら、一体何回くればいいのかな……?(全部はとても無理っぽいなぁ……)
 
各回それぞれ、ミュージカルの1シーンを掘り下げてとりあげていく趣向とのことで、今日のお題は「ハンニバル」。物語の最初の最初の劇中劇だ。ここで従来のプリマドンナの代わりにクリスティーヌが大抜擢されて主役を射止める大事な舞台。
 
なんと登場したのは、思いっきり私服に着替えて(ジャージTシャツ姿!)すっぴんになった役者の皆さん。練習風景のようなピアノの伴奏で、ひととおりハンニバルを演じてくださって、役について、踊りについて、そしてこの「ハンニバル」という劇中劇について、あれこれレクチャーがあった。
 
それにしても、すっぴんになった役者の皆さん、「あ、ピアンジって、中身イケメンだったのね」とか、「クリスティーヌの高木さんは案外地味な顔立ちなのね」とか、発見も色々。場を仕切っていたのは「支配人ズ」のお2人で、劇中の役がそのまま素のような軽妙なやりとりを繰り広げていた。レストランでもなんでも、こういう「裏舞台」的なものって、やっぱり楽しい。
 
備忘録がてら、教えてもらったことをずらずらと……
 
  • ピアンジは、イタリアで燻っていたところを旧知のカルロッタに引っ張ってこられた(だから「ローム」ではなく「ローマ」と発音してしまう)。
  • 「ハンニバル」の上演があった19世紀の時代のオペラは「グランドオペラ」という形式が主流で、言ってみれば「幕の内弁当」的な、「全部入り」の盛りだくさんな内容のもの。
  • 人気があるバレエなどは3幕あたりの内容になるが、これはパトロンに配慮してとのこと。パトロンはのんびり夕飯を摂ってから劇場に向かうから、1幕にバレエを置いたらパトロンが観られなくなっちゃうから、なのだそうだ。
  • 「ハンニバル」は実在の人物。象を使う戦術を実際用いていて、なので劇中でも最後に象が登場する。
  • 「ハンニバル」の舞台に登場するのは、「槍を持った人=ハンニバル軍の傭兵」「宝箱を持つ2人の女性=女戦士、略奪した宝箱を持ってくる」「手枷足枷つきの男=奴隷。かぶりものをかぶって、"黒人"という設定。象と共にアフリカから連れてこられたか?」「棍棒を持つ男=予言者」「左奥、椅子に座る女性=王女様、お付きの女も2人いる」といった感じ。
  • 「ハンニバル」のダンサーたち(クリスティーヌやメグもここにいる)は、皆奴隷たち。だから最初は不安そうな顔で登場する。演出上リアルな「手枷」はつけられないけれど、「手枷がついています」「手枷が苦しいです」「手枷が外れません」的な動きがダンスで表現されている。
  • また、肘や手首の角度が独特なポーズは、「北アフリカの遺跡の壁画」からモチーフを得たものだそう。
  • ダンサーたち、後半で手枷が外れて手を大きく開きながらぱああぁぁぁと輝くようなポーズになる。ここからダンサーの顔が晴れやかになるのでそこにも注目。
 
と、そんな感じのを身振り手振り、役者の言葉を交えながら教わった。もう20年くらいオペラ座の怪人に魅了され続けているけれど、初めて知った事もあって、たいそう興味深かった。
 
最後は観客からの質問をその場で受け付ける形でQ&Aコーナー。
 
「好きなシーンはどこですか」の問いに、支配人ズが「それはもう、マネージャー登場シーンです!」と笑いを取りつつ、ムッシュ・レイエ深見さんが「ザ・ポイント・オブ・ノーリターン、男の美学を感じます」と答えたり、マダム・ジリー役戸田さんが「ドガの絵のシーン」とおっしゃってたのが印象的。
 
「ハンニバル」の後、メグの「なんて素晴らしい貴女、感激したわ」の言葉から、ラウルが来て去って行くあたりまで、舞台左奥でダンサーたちが(それもクラシックバレエのチュチュ姿で!)薄闇の中踊っているのだけれど、それがなんともいえず美しく、クリスティーヌそっちのけでそちらばかり私は凝視してしまっている。
 
ドガの絵みたいなんだよなぁ~と思っていたら、本当にドガの絵がモチーフになっているのだそうだ。ポーズなど、ドガの絵から実際発想を得ていたのだそうで、「ああ、あれは"なんとなく"じゃなくて、本当にドガっぽいシーンだったんだな」と嬉しくなった。
 
もうますます、あのシーンは左奥ばっかり凝視することになってしまいそう。
 
期待以上に楽しかったイベントで、実はすでに後半分のチケットは入手してしまっているのだけれど、「第2回」も行くしかない、のかなぁ……。(C席は3000円だから、もういっそその席でいいから見に行っちゃおうかしら、と……)
サニーレタスのサラダ
水菜と油揚げのおひたし
お総菜屋の肉じゃがコロッケ&唐揚げ 豆腐と大根の味噌汁
黒米御飯
ビール(プレミアムモルツ)
楽しい一日を過ごした後は、急ぎ帰宅。
今日は息子が林間学校を終えて帰ってくる予定で、買い物している余裕などもなさそうだなと、観劇前に通りかかったお総菜屋さんでコロッケと唐揚げだけは買っておいていた。
 
一足先に帰宅していた息子、私がタイマーセットしていたお風呂に気がついてくれたらしく、入浴を済ませていたらしい。荷ほどきもおおむね終わったらしく、泥だらけになった学校指定ジャージが洗いもの籠に突っ込まれていた。ああ、こりゃ疲れただろうねぇ。
 
ちょうど2膳分残っていた黒米御飯と、お総菜はチンして温めるだけで、あとはせめてもと出汁をていねいにとって味噌汁とおひたしを用意。味噌汁は豆腐と大根、おひたしは水菜と油揚げ。あとはサニーレタスのサラダ。先日届いた野菜をせっせと使って、野菜多めの夕御飯。
 
「で、どうだったよ、楽しかった?」
「楽しかった!」
あれこれ報告もらいつつ、やっぱり気になるのは
「やっぱり男子としては、女子部屋に突入したり、女風呂覗こうとしたりはデフォルトですか?」
ということだったり。
 
「女子部屋なんて!そんなの行けない!」(モラル的になのか状況的になのかは不明)
だそうだけど、
「女風呂ねぇ、同じ班の男が、部屋の窓あけて"ああ!ここからは女風呂が見えない!"って。吠えてた」
だそう。
「ていうかね、そもそも方向からして違うんだよ、窓開けても、距離とかじゃなく角度がもう、女風呂なんて絶対見えないのに」
バカだよねぇ、あいつバカなんだよーと、息子はゲタゲタ笑っていた。
うん、ていうか、そんな他の建物とか部屋から見えるところに普通女風呂は作らないしねぇ。
 
突然の雷雨に見舞われたりもしつつ、カレーとかサンドイッチとか焼きそばとかの自炊を交えながら楽しい合宿だったようだ。
「でもねぇ、お母さん、設備がダメなんだよー。カレー作るのに計量カップ置いてないの!ありえないでしょ!?」
だからカレーがスープカレーになっちゃってさー……だそうで、「そういうのはフツーのコップで"これが大体200cc"って感じでやるんだよ」と主婦の知恵を授けつつ、まぁそんなスープカレーもきっと美味しかったんだろうなと。