2020年11月1日日曜日

那須のお蕎麦

那須高原、隠れ家みたいな蕎麦屋さんに
※今日の写真はクリックすると大きくなります※
那須湯本温泉「旅館 山快」にて
 朝食
「我が家からドアtoドア2時間半でこのお湯に浸かれるとか」
これはちょっとした天国じゃあないかしらと、結局滞在中、チェックイン後、夕飯後、起床直後、朝食後……と、4回もお風呂に入っていた私。
 
宿泊客の予約は本来の半分に抑えているとのことで、ちらちらと滞在客とすれ違うことはあっても、風呂場で誰かと一緒になったのは一度きりだった。こんな上質なお湯が、ほぼほぼ貸し切り。ほんと、天国じゃあないかしら。
 
朝御飯も素敵でした。全部食べちゃった。 そんな、「旅館 山快」さんの朝御飯は、嬉しいことに、1人1個の釜飯!
 
薄味の、優しい味の釜飯が1人1合分くらい。
 
味噌汁に漬物盛り合わせ、きりぼし大根、うずら山芋、温泉卵、たらこに焼売、あとはヨーグルトとヤクルト。
 
「あ!わかった!サランラップの謎がわかった!」
とだんなが言うので、なるほどとその言葉で気付いた私。
 
冷蔵庫の上に用意されていた(冷蔵庫も、あらかじめ入れられているお酒などの他に、買ってきたものも入れることができる仕様)茶器やグラス類と並んで、なぜかサランラップも置かれていて「なぜラップが……?」と思っていたのだけど、これ、食べきれない釜飯をおにぎりにして持って帰る用なのだろうなあと。
 
よくある焼き魚と納豆と焼き海苔と……という朝食ではないものの食べ応えは充分で、ましてや、朝から米1合を食べきることは私は滅多には無くて。
 
なるほどおにぎりか……と思いつつ、美味しかったのでこの場で全部食べてしまった。
 
ほんと、良い宿でした。
 
そして10時前にチェックアウトした私たちは、再び「月井酒店」へ。
 
昨日の夕方は、いかにもGoToのクーポン使い切って帰らなきゃという風な観光客でお店は混み混み、店員さんも忙しそうで酒選びの会話どころではない風だったので、改めてのんびりお酒を眺めに来た。
 
「この古酒は良いですよ」とか「この出羽燦々はまさに食中酒って感じです」なんてアドバイスを貰いつつ、買ったのはいずれも栃木の蔵の、出羽燦々中取りの忠愛と、2006年醸造の純米90%精米の天鷹。
 
14年古酒が4合瓶1300円という、頭おかしい値付けになっていて、
「え、これもっと良い値段つけるべきですよね?」
「そうなんだよ、おかしい値段なんだよ」
なんて会話しつつのお買い上げ。結局、GoToの地域共通クーポンはほぼほぼ酒で無くなってしまったのだった。
 
今日の予定はお昼にお蕎麦の予約を入れてあるだけ。
そう遅くならないうちに帰ろうねということにしていて。
 
つつじ吊橋。見た目より揺れますよ……? で、時間もあるしねと「つつじ吊橋」に行ってみた。
 
どうぶつ王国から那須温泉に戻ってくる時に道路上から見える吊り橋。
 
温泉郷側に専用駐車場があって、数百メートルの遊歩道を歩いて行くと吊り橋に辿り着く。橋の向こうはつつじの群生地なんかがあるそうで。
 
下を流れる川までの高さは40m弱、がっしり丈夫に組まれた吊り橋だけれど、中央部あたりはそれなりに揺れるし、そして御丁寧な事に中心部分は床がグレーチングのスケスケ仕様。
 
「あ、あかん。無理です。これはあかん」
と、私とだんなは中心付近まで行ったところで逆戻りし、息子は楽しげに何度も中央あたりを歩いていた。
 
せっかくだしと、九尾の伝説の「殺生石」も見てきましたよ 更にせっかくだしと、今回の宿の源泉であるところの「鹿の湯」を見に行きつつ、「殺生石」からの温泉神社参拝も。
 
殺生石は、九尾の狐(=玉藻前)がこの地で討伐されて石となり、それが岡山や会津などに散ったうちの1つがこれという伝説があるそう。
 
今はいくらか毒性が弱まったものの、現地ガイドのおっちゃんによると「去年の秋(?)に岩の傍で豬2頭が死んでいた」とか、「注連縄つけかえる時に、ミイラになった狐が出てきた」とか、未だにそんな状況にあるそうで。
 
なるほど、草木がほとんど生えていない、荒涼とした岩だらけの斜面は温泉宿以上に硫黄のあの匂いが漂っていて、"賽の河原"なんて名前のついた一画も。
 
観光らしい観光を楽しんだところで(次回は立ち寄りの鹿の湯に行ってみたいなあなどと思いつつ)、予約していたお蕎麦屋さんに向かったのだった。
那須高原「山里料理とそば ほし」にて
 山里コース 3×\1870
 牛肉柔らか煮 \880
 山のソーダ水(がまずみ) \480
 山のソーダ水(甘夏) \480
前回那須に来た時に、酒屋さんで「お勧めのお蕎麦屋さんありますか?」と訊ねて教えてもらったお店、「山里料理とそば ほし」。
 
あの時はもう満席かつ売り切れ仕舞いで入れなかったので、今度はちゃんと予約を入れてから向かってみた。
 
いただいたのはやっぱりこれでしょう、の1日10食限定の「山里コース」。
 
そば豆腐の揚げ出し、季節の小鉢2品、そば2種類、漬物、デザートという内容が1870円はとてもお値打ち。
 
ちなみに、他のメニューは秋きのこの天せいろが2200円、那須おろしそばは1120円、くろがねそばは900円、という感じ。
 
那須高原「山里料理とそば ほし」さんにて、牛肉柔らか煮を追加注文。 単品料理もいくらかあって、にしんの山椒漬けとか、ゆべしとか。
 
「これ、美味しそうじゃない……?」
「うん、肉食べたいな」
と、「牛肉柔らか煮」も頼んでみた。
 
なんでも、「3日間じっくり蒸して仕上げます」だそう。ほのかに山椒の香りがして、見た目よりはいくらかあっさり味の、和風ビーフシチューのような煮物。
 
ごろごろと大きな肉の塊が数個盛られていて、箸でほろりと崩れる柔らかさ。
 
そしてセットの、最初に出てきた盆(今日の一番上の写真)も、うっとり素敵なものだった。
 
「今週の山里コースは?」というお品書きも出てきて、それによると、
 
そば豆腐の揚げ出し
固めたそばがきを揚げ出し風に。ふんわりもちもち!
とうがんのきのこスープ
とうがんを鶏のスープで煮込み、なめこ、原木椎茸、ひらたけ入りの秋のスープに仕立てました。とろんと柔らかく、温まります。
舞茸の焼き浸し
鬼おろしでざっくりすり下ろした大根で、網焼きの舞茸をあえました。ぎんなんや菊の花で彩り豊かに。
ひとくち箸休め
まこもだけのきんぴら・生芋こんにゃくの田楽(えごまだれ)
漬物2、3種類(全部自家製)
ぬか床は85才!
十割そば(石臼挽き、自家製粉)
くろがね…殻をむいたそばの実をそのまま粉にして打った蕎麦
しろがね…そばの実の中心の粉だけで打った蕎麦。更科粉よりは外側まで挽いているので独特の味わいです
デザート
かぼちゃのプリン、林檎の甘煮添え・蕎麦茶
 
という内容で。
 
どれもこれも手が込んでいて、野菜やきのこがとっても美味しい。まこもだけのきんぴらも、不思議な旨味としゃきしゃき感。
 
これは普通にお酒が恋しくなるところで、そして店内の棚には自家製酒やシロップが大量に並んでいた。
ラベルによると、またたび、桑の実、かんぞう、さくらんぼ、あけび、きんかん、葡萄、かりん、うぐいすかずらetc……。
 
お酒じゃないシロップを使った「山のソーダ水」なるメニューがあって、秋のおすすめに「がまずみ」という見慣れない文字があったので、私はこれを頼んでみた。息子は甘夏を。
 
赤くて綺麗なシロップソーダは、検索したらスグリのような小さな実で。別名はカリンカなのだそう。酸味はあるけど爽やかな風味があって美味しかった。
 
つやつやのお蕎麦。くろがねとしろがねの2種類で。 使われている食器類もとても素敵なこのお店、栗や白樺が材料なのだという木皿に盛られて、お蕎麦もやってきた。
 
蕎麦つゆに添えられているのはわさびではなく辛味大根で、そしてそば湯にも「風味づけにどうぞ」と柚子の皮が添えられて。
 
十割そばは、さすが、蕎麦の風味が濃厚で、でもブツブツ切れるような事もなく、悪くなかった。
悪くなかった……んだけど、正直なところ、このお店は、蕎麦の美味しさに魅了されるというよりは、他の料理の素晴らしさの方に圧倒されてしまって、蕎麦の印象が薄くなってしまったというのも事実だったりして。
 
そのくらい、スープとかそば豆腐の揚げ出しとかが、すんごく美味しかったのだった。
 
そういえばハロウィンでしたね、の、食後にかぼちゃのプリン。 そして食後に、"一口デザート"と言われたけど全然一口じゃなかった、充実のかぼちゃプリン。
 
カラメルシロップに林檎の甘煮も乗っていて、お供にあったかいそば茶。
 
そして最後、レジのところの案内で知ったのだけど、レンタカー"TIMES"のカード提示で5%オフになるんですって。
地域共通クーポンにも対応済だそう。
 
かくして400円弱割引してもらえ、支払いは7000円ちょっと。
美味しかったなあ。来られて良かった。
南船橋「村さ来」にて
 お通し 3×\319
 おつまみきゅうり \308
 オニオンリングタワー \748
 塩レモンねぎ牛タン \682
 コーンバターベーコン \418
 カリーブルスト \484
 チーズ入りちくわの一口磯辺揚げ \374
 パリンコチーズ \352
 醤油ラーメン魚介だし \528
 生ビール(中) 2×\528
 元祖酎ハイ(プレーン) \264
 物語酎ハイ(琉球物語) \352
 シャリシャリレモン酎ハイ \418
 みかんトニック \374
 ピーチネクターフィズ \374
で、その後はさくさく帰路に就き、渋滞に巻き込まれることもなく夕方に帰宅。
 
千葉から那須までは車なら2時間ちょっと、この手軽さもあって、すっかり那須がお気に入りな私だった。
 
そして夕飯はこれから買い物行ったり料理したりするのもねと、当日のネット予約が可能(つまりGo To Eatのポイント溜まる)な「村さ来」に行ってしまいましょうかと。
 
船橋競馬場にほど近いこのお店、本来のターゲットは当然ながら競馬客なのだろうけど、でも今は賑やかな親子連れの団体客や、一人でくだまいて店員のおねえちゃんに声かけまくってる変なおじさんがいたりで、なかなかカオスな感じになっていた。
 
Go To Eatは、幼児も人数カウントでポイントが溜まるから子供連れはこぞって出かけるよねーわかるわー……と思いつつ……(でも喧しいのは自制して欲しいなあとは思う……)。
 
運転おつかれさまでした!とビール酌み交わしつつ、種類豊富なサワーに移行して、食べたいものを食べたいように注文したら卓上は揚げ物が多めな感じに。
 
ビジュアルが素敵だったオニオンリングタワー、面白そうと頼んでみたら、ほどなくして心底申し訳なさそうな店員さんが
「あの……オニオンがリングにならなくて、タワーが出来なくて……申し訳ありませんが……」
と謝りに来て。
 
え、別にタワーにならなくていいよオニオンリング盛りでいいよ、と伝えたら、残念な感じにリングが崩壊したオニオンリング(だったもの)がやってきて大笑いしてしまったり。
 
リングになってる玉ねぎもあったけど、1/4サイズくらいに砕けてるのもあって、どうしてこうなった玉ねぎ!?と疑問は尽きないながらも、揚げたての玉ねぎはちゃんと美味しかった。ケチャップとチーズソース添えで。
 
村さ来、私やだんなの中では「300円くらいのつまみがいっぱいある、安居酒屋」なイメージのままだったのだけど、記憶の中よりメニューの内容が幅広くなった感があるし、値段も高めになったなあという印象。ラーメンやご飯ものも多くて、これは確かに子供も喜びそうな品揃え。
 
今月はこのお出かけのみならず、京都に行ったり外食予定がいくつもあったり盛り沢山。
せめて何も予定が無い時くらいはダイエットに励まねば……(やばい……)。