2011年10月9日日曜日

セントレジスのサンデーブランチ

ホテル内「Grand Club Lounge」にて
 スモークドハム、ベーコン
 スパニッシュオムレツ、マッシュルームのソテー
 フルーツ
 パン・オ・ショコラ、テーブルロール
 ビーツとキュウリのジュース
 牛乳、ミルクティー
昨日はなんだかんだで疲れ果てて10時になるかならないかのうちに就寝。
 
案の定、今朝はあまり明るくもないうちから目が覚めてしまって、時間を見れば午前5時30分。日本時間だと午前6時30分、結局「いつもの時間」くらいに目が覚めた。
 
昨日の日記をぽちぽちつけつつ家族が起きるのを待って、午前8時、今日もラウンジに赴いて無料の朝御飯。
 
料理の種類はおおむね同じで、でも菓子パンの類は7割以上入れ替わっている感じ。「TODAY SPECIALS」はSpanish omulette と sauteed forest mushrooms with herbs だった。日替わりの野菜ジュースは「beetroot & cucumber juice」。昨日も「○○とキュウリのジュース」というやつで(リンゴ、だったかなー)結局それは飲まなかったのだけれど、今日は試しに飲んでみた。ビーツとキュウリのミックスジュース。
 
「……うん、ビーツだよね。んでもってキュウリだよね」
リンゴやトマトあたりも入っているのか、ほのかに甘さも塩気もあって飲みやすく調整されていはいたけれど、それは見事にビーツとキュウリの味だった。
 
今朝はちょっと軽めにしておきましょうということで、TODAY SPECIALを貰った他は、ごく軽めにちょこちょこと。グラスに盛られたフルーツもだんなと半分こした。苺とパパイア、メロン、パイナップル、黄色いスイカという組み合わせで、残念ながらマンゴーは無し。そういえばマンゴスチンもまだ食べてないなぁ。
「The St. Regis Bali Resort」内「Boneka」にて
 Food Brunch 3×Rp 495000
 Beverage Brunch 2×Rp 495000
午前中の数時間はお部屋でまったり。せっかくのスイートルーム、満喫しているようでけっこう部屋を空けていたりもして、シングルベッドサイズもあろうかという巨大なソファに寝ころんでやたらとたくさん数があるクッションを思うさま抱え込んだりしていた。
 
お昼御飯は、同じヌサドゥアエリアにあるThe St. Regis Bali Resortというホテルのサンデーブランチをいただきに。
 
地図で見る限りでは、海岸線を500mくらい進めばそのホテルに行けそうな感じなので「歩いて行けるかな?」とホテルの人に相談するも「タクシー乗った方がいいわよー」と言われ、行きはタクシーを使うことに。グランドハイアットも相当ゴージャスなホテルだけれど、セントレジスはこれまた輪をかけてなんだか凄かった。
 
車寄せから、ロビーフロアを通してずどーんと吹き抜けで海まで視界が広がっている。ロビーに立って右手がサンデーブランチのレストラン。旅行前に日本からメールで予約を入れた時に「Complimentary aperitif selection, including our signature Bloody Mary from 11h00 A.m to 12h00 P.m at The King Cole Bar.」と案内があったので、11時過ぎに到着するようにお出かけしてみた。ロビー左手の"The King Cole Bar"で、カクテル飲んで一休みした。
 
バーの何ヶ所かには、天蓋つきのお姫様ソファみたいな席もあって、そこに座って冷たいパッションフルーツダイキリを。サンデーブランチに含まれるアペリティフは5種類ほど(ノンアルコールのミント入りレモネードもある)で、何杯かいただこうかと思いつつ、ダイキリがものっすごく大きなグラスに入ってきたので1杯で断念した。
 
そして12時からお待ちかねのサンデーブランチ!
 
要するに「ランチブッフェ」なのだけれど、ここのはたいそう幸せなのだと聞いていた。卓上には20種類ほどの品名が載ったメニューがあり、それはスタッフに注文すれば席まで持ってきてくれるのだそう。料金にはフレッシュジュースやスムージーなども含まれ、アルコールは別料金。
 
ブッフェコーナーには生牡蠣もあったものだから、
「だったらスパークリングワインくらい飲みたいよねぇ」
とお願いしたら、これがうっかりボトムレスサービスだったらしく(一人4500円ほどの追加料金が請求されることに……)、途中からそれに気付いた後は遠慮会釈無くたっぷりスパークリングワインをいただいてしまった。……シャンパングラス、3cm減ると、いつの間にかまた3cm水位が戻ってるものだから、もうどれほど飲んだら自分でもわからない。
 
使っている食材もたいそう豪華だったお料理の数々は、小皿や小鉢に美しく盛られているものも多くて、見た目もたいそう素敵なものばかり。
「ブッフェに来たら、全種類食べないと気が済まないわ!」
という年はとうに過ぎ去り、「欲しいものを欲しい量だけ食べればいいのよ」という境地になったとはいえ、でもこのレストランは
「ああっアレも食べたいのに、これも食べてないのに、でも無理……」
と愕然とするほど、食べたいものばかりだった。
 
洋食がベースではあるけれど、お寿司コーナー(!)があったり、味噌汁や日本風のお粥があったり、中華の点心類やラーメンもあったり。入り口近くには伝統的なインドネシア料理コーナーもあって、望めば"ナシ・チャンプル"(ご飯と数種のおかずの盛り合わせ)を作ってくれるようにもなっていた。
 
で、生牡蠣コーナーで生牡蠣いただいて(ソースは2種類、コリアンダー入りのライムソースと玉ねぎ入り赤ワインのヴィネグレット、だそう)、シーザーサラダやハム、スモークサーモンなどの冷菜をいただいた後、いよいよメインの温かい料理。
 
スペシャリテのひとつが「クロワッサンフレンチトースト」だそうで、それもいただいた。ただでさえバターたっぷりなクロワッサンを卵液に浸してバターで焼き上げるという暴挙に出たフレンチトースト、ふわふわ食感で生地の隙間という隙間に卵液が染みてじんわり焼けていて、最高に美味しかった。アイスクリームのように盛られたホイップバターはほんのりシナモンの香り。
 
テーブルには、「ただいまこんなんできましたけどー」と次々スタッフたちが料理のお皿を持ってお勧めに来てくれたりもする。
 
うっかり豚バラのグリル(中華の焼味のように皮目をクリスピーに焼き上げてあるけど、ソースは洋風)を貰ってしまったりしつつ、他のスペシャリテ、フォアグラのムース(ブリオッシュに洋梨と共に乗せられてベリーのソースを添えてある)と、キャビアをしこたま乗せたパンケーキもしっかりいただいた。
 
目の前でカットしてくれるローストビーフも絶品で、息子はうっとりしながら
「ロウリーズも幸せだけど、このお店も幸せ……♪」
と、"ローストビーフと、卵コーナーで焼いてもらったオムレツの盛り合わせ"などというすごいものを頬張っている。
 
そろそろ夫や息子が脱落しようという頃、私は
「でもデザートは食べるよ!てか、食べなきゃ!」
と、意気揚揚とクレームブリュレとリンゴのベニエ、パイ生地にカスタードクリーム挟んでホワイトチョコ味のメレンゲをかぶせた風の「Allumatte」という焼き菓子を貰ってきて、更にココナッツのパンナコッタをいただいて、お食事はやっとおしまいになったのだった。
 
ああ、でも、斬新なプレゼンテーションをしていたチョコフォンデュもちょっとやりたかったし、おっきなマカロンも美味しそうだったの……マドレーヌもすごく美味しそうだったのに、食べられなかった。残念。
 
食後は、ついでにとセントレジスの中をぷらぷら歩いて海岸まで出て
「あの船が浮いているあたりが私たちのホテルだよね」
「歩けそうじゃない?」
と、海岸沿いをてくてく歩いてホテルに帰還。砂浜は歩きづらくて途中はだしになったりしたけれど、腹ごなしにはちょうど良い運動だった。
 
……ところで、明日からグランドハイアットではASEAN絡みの国際会議が開催されるそうで、昨日の午後からホテルには大量の警官とガードマンがやってきている。防弾チョッキを着たいかつい警官の手には、アサルトライフルまで握られていて(だんなと息子が興奮気味に"照準もついてる!"とか囁き合ってた……君たちはバイオハザード←ゲームのやりすぎだ)、リゾートには甚だそぐわない景観だけれど、手厚い警護をしてくれてると思うと安心かな。
ホテル内「Grand Club Lounge」にて
 ビーフパストラミ、サーモンロール、えびせん
 ナゲット、揚げ餃子
 野菜スティック
 パンダンカスタード
 シャンパン
お腹一杯すぎて(あとお酒の酔いもあって)よろよろしながら部屋に戻った後は、クラブフロア用専用プール(広くはないけど空いていて快適)で、トドのように昼寝してみたり。今日は一日たいそう良い天気、日焼け止めもがっつり塗ったけれど、それでも家族揃って日焼けした。
 
そして今日こそカクテルタイムに赴きましょう、と、夕方部屋に戻って着替えた後、朝食をいただいているクラブラウンジで無料提供されるカクテルタイムを楽しんできた。
 
パンやフルーツ、チーズなどは朝とおおむね同じような品揃えで、あとはお酒の肴に合いそうなナッツや甘いお菓子、肉や魚の冷菜が出てきている。温かい料理も2種類、チキンナゲットと、揚げ餃子のような外見の「vegetable turnovers」があった。
 
「これから夕飯食べに行くしね」
「ていうか、まだお腹空かないし……」
と、軽くつまみながら私はシャンパン、だんなはビール、息子はスプライトを飲み飲み。
「Four Seasons Resort Bali at Jimbaran Bay」内「WARUNG MIE」にて
 Sate Lilit Rp 130000
 Soto Ayam Rp 140000
 Gulai Kambing Rp 190000
 Nasi Bali / Nasi Kuning / Nasi Merah Rp 0
 Cha Kangkung Rp 35000
 Es Campur Rp 0
 Beer(BINTANG) 3×Rp 65000
 Mango Iced Tea Rp 55000
夕飯は、私とだんなの思い出の店に行くことに。
 
だんなは初めて、私は2回目のバリ島だった14年前の新婚旅行は、「憧れのホテルに泊まろう!」と分不相応なのは承知の上で「Four Seasons Resort Bali at Jimbaran Bay」に泊まったのだった。ホテルの料理はどれもこれも美味しいものだったけれど、忘れられなかったのが「WARUNG MIE」(ワラン・ミー)という麺料理メインの軽食のお店。いわゆる"ラーメン"とはちょっと違った風だったけど、「インドネシア風ラーメン」はたいそう美味しかったし、「焼きうどん」「餃子」というものをバリ島で食べた(しかも、なんだかすごく美味しかった)のは強烈な思い出だ。
 
ワラン・ミーが今もあるのはwebサイトで確認済み。前回のバリ旅行はまだ小さな息子を連れていたからここまで食事に来ることもできなかったこともあって、今回は!と行ってみることにした。
 
一応電話で「予約した方がいいかな?いらないかな?」とホテルに聞いてみると「予約は入れた方がおすすめですよ」と言われて、7時半で予約。7時にタクシーに乗ってゆるゆるジンバランまで移動した。
 
坂を上ったところにある、吹き抜けのロビーの感じは「そうそうこんな感じだった!」と懐かしい気持ちに。
ぼんやりと地面近くにランタンのように並ぶ明かりを頼りにしながらてくてく歩いてワラン・ミーを目指した。このホテルは全室ヴィラでね、小さなプールがついてるんだよーと息子に話しつつ。
 
到着したワラン・ミーは、雰囲気は以前来た時のものを残しつつ、「気軽な麺料理屋さん」ではなくてトラディッショナルなインドネシア料理を供するお店になっていた。全体的にお洒落な雰囲気になっていて、素敵な感じ。あらまぁ、と、軽く驚きながらあれこれ料理をいただいたけど、さすがフォーシーズンズ、何を食べても美味しかった。
 
お店のスタッフさんたちに「新婚旅行で来てこのお店気に入っちゃったんだ、今回は14年ぶりに来たんだよ」等と話したら、「僕の知らない時代の事を貴方は知ってますね!」とシェフにニコニコされ、給仕の人たちにも「おかえりなさい」と言われ。
 
コース料理をお勧めされたけれど、「ゴメン、サンデーブランチ行っちゃって、あんまりたくさんは食べられないんだ」(ほら、当初はラーメン食べる気で来たわけなので……)と、アラカルトからいくつか注文していただいてきた。
 
私が選んだのは「Gulai Kambing」。インドネシア風ラムシチュー。ココナッツとレモングラス、ライムの葉が入った、カレー的な味わいのシチューで、ラム肉のサテと"ご飯のお団子"がついてきた。ホロホロに煮込まれたシチューは、「ココナッツ味のスープカレー」なノリで、ご飯を浸して食べてもとても美味しい。
 
息子はソトアヤム、だんなはサテの盛り合わせに空心菜炒めをつけてもらっていた。ご飯は無料で、「ライスいかがですかー」と3種のご飯(普通の白いごはん、ターメリック入りの黄色いご飯、赤米入りの赤っぽい色のご飯)を小皿によそってくれる。
 
全体的に上品ながら程良くスパイスの香る料理で、でもうっかりご飯もいただいちゃったから一同満腹。デザート……食べたいけど、アイスティーくらい飲みたい感じもするけれどでもちょっと厳しいかなぁ……と思っていたら、「これ、お店からのプレゼントよ」と、1人1つデザートがサービスされた。
 
「Es Campur」(エス・チャンプル)というそのデザートは、フルーツとパンダンゼリー、タピオカ、発酵キャッサバ、ココナツミルクを合わせて(←日本語メニューくれたので、その説明から)、クラッシュドアイスを加えた「冷たい具沢山ぜんざい」のような雰囲気のもの。シンガポールやベトナムあたりにやたらと具沢山で色鮮やかなかき氷があったりするけれど、それと似た風なものだった。甘くて爽やかで美味しい。
 
「今度は昼抜きで来いよー、たくさん料理作るからなー!」
的な事をシェフに言われて見送られ、タクシーでホテルに帰るともう9時。
 
今日は一日美味しいものを食べました、みたいな日なのだった。