2012年9月8日土曜日

くすりづけ。

バタートースト
アイスカフェオレ
昨夜は秋刀魚と鰹を美味しく食べて……でも、2時間後くらいに、なんだか嫌な体調に。
 
車酔いしているみたいなじわりとした吐き気があって、「ありゃ、腹下し?食中毒?」と思いつつも腹は下さず熱は出ず、そうするうちに胃が唐突に痛み始めた。
 
私は海外の水や食べ物を口にしても簡単にはお腹を下さないし、ノロウィルスにもそうそうやられない(家族が倒れても私は比較的軽症で済んだり)程度には胃腸に自信がある。だから「胃痛・胸焼け」な症状はあまり身に覚えのあるものではなくて、
「あれ?これ、胃だよね……胃が痛いってことだよね……」
と、深夜2時、痛みに耐えかねて一度起きて、お医者(かかりつけの歯医者)が以前「つらい時にお飲みなさい」と多めにくれていた痛み止めを飲んで、「正露丸……効くかしら?」と正露丸も飲んでおいた。
 
胃が荒れてるとか、そんな感じじゃないんだよなぁ……針でつつかれてるみたいな感じ……と考えて、「あー!もしや、寄生虫!?」と。
 
鯖とかイカとかで有名なアニサキス。ググッてみれば、秋刀魚にもばっちりいるものらしく、症状もどんぴしゃりだった。あーあーあー、アニサキス……人生初アニサキス……不覚……。てか、私の胃袋ならアニサキスくらい気合いで消化していただきたい。ふがいない。
 
で、更に調べてみれば、人間の体内で長く生きられる虫ではないそうで(本来の最終宿主はクジラやイルカなので)、体内に入ったそいつが「これはクジラの胃袋だ~♪」と勘違いして人間の胃壁にがぶりと噛みつくことによるアレルギー反応が痛みの原因であるらしい。その場所が腸だったりして結果腸閉塞とかやらかしたら大惨事になるけれど、胃だったら貫通することは稀で、放っておいても数日で勝手に虫の方が死ぬ……とのことだ。まぁ、「稀」であっても貫通したら大惨事だから、お医者に行くのが賢明な判断であることは間違いない。
 
でもでも、お医者での治療といえば「胃カメラ飲んで目視して、みつけたそいつを引っこ抜く」というものだから、胃カメラ未経験の私としては、想像するだにオソロシイし、お医者に駆け込むタイミングが遅いと胃カメラ飲んだところで「あー、アニサキスに囓られた跡はありますけど、もう本体は死んで消化されちゃってますねー」ということもままあるそうで。
 
というわけで、へたれな私は服薬だけで治せるものなら治しちゃおう、と思ったのだった。幸いにして、「正露丸」の選択はあながち間違いではなかったらしい。
深夜、2時間くらいパソコンの前で痛みに耐えて、やっと痛み止めが効いてきた風だったのでもそもそと布団に戻った。
 
「……でもね、そんなわけでおなか痛いけどおなか空くのよ。食欲はあるのよ」
「……えー?」
 
朝になって、事の次第を息子に告げて、「でも食べるものは食べるのよ」と、朝御飯はバタートースト。バターしっかり、ジャムたっぷり。
 
朝になっても胃の痛みは相変わらずで、これはやっぱりお医者に相談した方がよろしかろうとは思ったのだけれど、あいにく今日は外せないPTAの会合。「もういいや、薬でなんとか。週末だし」と覚悟決めてお出かけしてきた。
スティックきゅうりwithマヨネーズ
牛肉と玉ねぎのジャン炒め
冷たいポタージュスープ(レトルト)
羽釜御飯
麦茶
「とは言うものの、やっぱり痛い……キリキリする……」
と、用事も済ませた午後は家で痛み止め飲んで「ぐぬぬぬぬ」と耐えつつ、引き続きアニサキス対策について調べてみる。
 
なんでも「安中散」なる漢方薬が効くらしい。そこに含まれる「アネトール」という成分が、アニサキスの殺虫効果を持つらしい。アネトールは芳香成分で、アニス、ウイキョウ、八角、メース、シナモンあたりに含まれているそうな。錠剤ではなく粉薬を服用すれば胃の中で手っ取り早く「殺虫スープ」ができあがってアニサキスを殺してくれる、と。
 
「じゃあ……そのへんの手持ちスパイスを粉にして飲めば効果あるってことかしらん」
と乱暴な事を考えつつも、そこはおとなしく薬を買うことにした。息子にメモ用紙持たせて「お願い、これ買ってきて」と薬局に送り出す。
 
「同じ名前の薬はなくてさー、粉じゃなきゃダメだって説明して、お店の人がいっぱい調べてくれたよ~」
と、息子が買ってきてくれたのは「ストレージ」なる名前の薬。裏返して説明見ると確かに「安中散」の文字がある。
 
この薬、なんでも「体力中等度以下で腹部は力がなく、胃痛又は腹痛があり、胸やけや、げっぷ、胃もたれ、食欲不振、はきけ、嘔吐などを伴うものの次の諸症:神経性胃炎、慢性胃炎、胃腸虚弱」の薬なんですって。私の人生とは無縁の症状がいっぱい。そりゃ今までご縁がなかったわけだ。
 
食前に服用する薬だそうなので、夕方早速ざらざらーっと服用。思った通り、好きな匂いの薬だった。
 
で、まぁ、飲んですぐに「治った~!」となるわけもなくて、未だキリキリ痛い胃を抱えつつ、「でも夕飯食べないと」と、ぼちぼち準備。息子にも手伝ってもらいながら、御飯炊いて、スープは冷たい牛乳溶かすだけのインスタント、きゅうり切って、あとは牛肉と玉ねぎはささっと焼き肉のたれ「ジャン」で炒めるだけ、という簡単な献立にした。何も考えない調べないでも「これは美味しい」とわかっている夕御飯。
 
体がつらかろうがなんだろうが、「焼き肉丼」は幸せな美味しさ。
「腹は痛いが~舌は美味しい~♪だいじょうぶ~♪」
と、量は心持ち控えながらもしっかりもぐもぐ食べていたら、なんだか痛みも少なくなってきたみたい。いいぞいいぞ。