2012年11月18日日曜日

今シーズン初ピェンロー。

「サンジェルマン」のミートパイ
洋梨(ラ・フランス)
カフェオレ
今月はパン屋さん「サンジェルマン」、ミートパイがお手頃価格。
 
美味しいよね、寒い朝にはまた最高だよね……と、そのミートパイを買ってきてみて、1人1個の朝御飯。
 
焼き色が強めにつく一歩手前までしっかり温めたパイは、サクサクうとうっとりするような歯触り。食後には、良い感じに熟した洋梨も剥いて食べて、さて今日はのんびりするかとゆるゆるの格好をしている私をよそに、息子はお出かけの支度。午前中から遊びの約束だそうで、でも昼には一度帰ってくるそうで。
 
「御飯は家で食べるからね!用意しててね!」
「はいはい」
まぁ、外で食べたらお小遣いいくらあっても足りないわよねぇ……と息子を送り出した。
釜玉すぱ カルボナーラ
麦茶
で、予定通りに昼に帰ってきた息子。
「午後からエヴァンゲリオンの映画見に行くことにした!」
「ええええ!?劇場で席押さえてきたわけじゃないんでしょ?突然行っても、この週末はすごい混雑だと思うよ?」
「……まぁ、行くだけ行ってみるよ」
「……そうかい」
 
そんな会話しながら、じゃあささっと食べられる昼食をということで、やってみたのは「釜玉すぱ」。
 
うどん好きの息子が「食べたーい!」と気にしていたもので、でもテレビCMを頻繁にやっていた頃は近所のスーパーでさっぱり見かけなかったこの品。
 
最近は見るようになったのだけれど、「ない、売ってない」と探していたら、だんながわざわざ大阪から買ってきてくれたのだった。
 
「ゆでたパスタに生卵1個と混ぜるだけで、手軽に釜玉うどん風のスパゲティを楽しむことができるパスタソースの素」なんですって。さぬきうどんのメジャーな食べ方「釜玉」にインスパイアされた……んだろうけど、それってどうなんだろう……と苦笑いしながらパスタを茹でる。今日食べたのはカルボナーラ味。粉状のチーズソースを茹でたパスタに絡め、卵1個割り落として全体を混ぜればできあがり。
 
「パッケージにあるみたいな、肉のかけらみたいなの……あんまりないよね?」
「うん、ほとんどないね」
まぁ、インスタントソースだからねぇ……と、それほどには期待せずにいただいた。なんというか、期待通りの味だった、というか。
 
「うーーーーーーん、不味くはないけど、っていうか……」
「コンビニのパスタ並?」
「いや、それよりかは……旨いけど」
「まぁねぇ、パスタはちゃんと茹でたし、卵もそこそこ新鮮なの使った割りたてだしね。茹でおきのコンビニ麺よりは良いかもだね」
「あの、空港で食べたカルボナーラよりかは、天国のように旨いよ」
 
息子が何かと、「あそこのパスタよりは旨い」と比較対象に持ってくるのが、クアラルンプールの空港で食べたカルボナーラ。そんなに好きなメニューなのだったら、「ここでは食べない方が良いんじゃないか」という本能を大切にすればよいのに、息子は果敢にも「バリ島の街中食堂でのカルボナーラ」とか「ジャカルタの空港でのカルボナーラ」とか、「フィリピンの孤島ホテルでのカルボナーラ」とか、ある意味貴重な存在のカルボナーラスパゲティを口にしてきている。中でもダントツにいただけなかったのが、クアラルンプールの空港のカルボナーラだったんだって。
 
……で、「それよりはまし」と言われてしまっても、「釜玉うどん」の評価として、それは全然褒めてないよね、という……。
ピェンロー(扁炉)
 豚ロース薄切り肉・鶏もも肉・白菜・椎茸・春雨・おじや
泡盛ロック(瑞泉 御酒)
なんとなく、「日曜は鍋もの」が定着しつつあるここ数週間。料理が簡単だし、のんびりいただけるし、お酒に合うものも多い。週末の夜にもってこいなメニューな感じなのだった。材料も準備が簡単なものが多いし。下ごしらえが必要なら必要で、昼にのんびり調理できるし。
 
で、今日はピェンロー(扁炉)。
 
つい最近、『dancyu』で「支持率No.1レシピ」とやらに選ばれちゃったのであるらしい。かつては毎号買っていたこの雑誌、不況になって広告が取りにくくなったのか何なのか、面白くないタイアップ記事みたいなのばかりが誌面を埋めるようになって、もうここ5年以上は全く読まなくなってしまった料理雑誌だ。
 
ピェンロー、確かに美味しいけど、我が家も白菜の美味しい季節には年に数度はいただく定番鍋料理だけれど、「なんで今更?」という感じもする。妹尾河童さんが本に著したのはもう10年以上前の事なのに、それがなんで今「支持率No.1」なのかな。激しく不思議だ。どこかで紹介でもされたのかな。
 
それはそれとして、テレビ番組でまで紹介されていたから、「あ、久しぶりに食べたいかも」と思ってしまったのだった。幸い週末のスーパーで白菜もお安かったし、あとは干し椎茸のストックの有無を思い出しつつ、豚肉、鶏肉、春雨買ってくれば準備はおしまい。あと必要なのは胡麻油と塩と一味唐辛子くらい。だしは不要で、水で煮る(正確には、干し椎茸の戻し汁も使う)。
 
豚味噌鍋も事前に白菜の芯をくつくつ煮込んでから食卓に出したりするけれど、こちらは更にじっくりしっかりとろとろにまで煮込んだ白菜をいただく趣向。春雨もたんまり入るので、なんというか口当たりはトゥルントゥルンした感じ。胡麻油の香りと塩と、アクセントに一味唐辛子……とシンプルこのうえない味付けなのに、「塩と油」の効果でか、いくらでも美味しくいただけちゃう鍋料理だ。……いや、それでも、今このタイミングに「支持率No.1」云々というのはやっぱり不思議ではあるのだけれども。
 
ただ一つ、悲しいことに、この鍋は日本酒にはあんまり合わない。合う日本酒もあるだろうけれど、少なくとも今一升瓶が空こうとしている醸し人九平次には全然似合わない。辛口のどぶろくみたいなお酒が飲みたいんだけどなぁ……ワインなんて更に似合わないしなぁ……と、目についた泡盛をロックで飲むことにした。しかも瑞泉の「御酒(うさき)」。もっとこう、泥臭いような焼酎が良かったかもだけど、ラベル見たら「あ、御酒が飲みたい」と止まらないようになってしまった。
 
ちょっと鍋に残ったものの、豚肉400g、鶏もも300g、白菜1/2玉がなくなった夕御飯。肉もたいがい食べたけれど、やっぱりこれは「白菜を美味しく食べる鍋」。最後は肉と野菜のエキスが溶けたスープでおじやを作って、これも美味しくいただいた。
 
さて、来週は何鍋にしようかなー……。