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「パレスホテル東京」宴会場にて
朝食ブッフェ
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうもので、今日はチェックアウトの日。朝食ブッフェ
「別に、そのまま秋田に帰らないでも、こっちに数泊してから帰ればいいじゃん、ベッドもあるし」
と母に告げるも、
「今の季節はダメなのよー、雪で屋根が潰れちゃうかもしれないんだものー」
だそうで。
今年はどうしてもホテル滞在がしたくて無理矢理出てきたけど、でも雪の時期のお出かけはなかなか厳しいのだそうだ。海外で年越しも良いわね!なんて言ってはいるのだけど。
朝御飯は昨日と同じレストランに……と向かってみたら、今日は満席とのこと。少し待とうか?と相談し始めたら、
「2階の宴会場のブッフェでしたらすぐに御案内できます。品数は1階よりも多いです」
とのこと。
それなら良いかな、でも1階のレストランと管轄が違って味が違ったりしちゃうのかな、と思いつつも、待つのもめんどくさくて(あと上階の明るい宴会場の雰囲気も嫌いじゃなかったということもあって)、宴会場のブッフェに向かってみることにした。
広いフロア、中央にどどんとブッフェ台。
料理は昨日と同じ風なものもあり、昨日は見なかったものもあり。
これはパフェ仕立てのヨーグルトと、フルーツジュースにそのフルーツを沈めた風のデザート?(それともアイオープナー?)
野菜のスープの他に「スープ・ド・ポアソン」といった手の込んだものもあり、奥の壁際にはずらーりと並ぶコックさんたち。
生ハムのカッティング台、オムレツコーナー、オムレツ以外の卵料理コーナー、パンケーキに、トマトソースのペンネなどなど。ペンネはソースに絡めたてのものを皿に盛りつけてくれる風で、でも宴会場の方はまだそれほどお客がいないものだから、コックさん一同手持ち無沙汰な感じ。なんというか、このホテル、「全体的にスタッフがたくさんいるよなぁ」という印象なのだった。「人手が足りないよね」と感じさせるシーンが滞在中、ほとんど全くなかったのが印象的。
今日は卵料理はスルーして、代わりにパンケーキを。
焼きたてのところを2枚貰って、パンケーキブースに置かれていたフルーツソースやホイップクリーム、ベリー類を添え、ちと物足りないなとフルーツコーナーの果物も数種類持ってきて。
薄焼き小ぶりのパンケーキ、ふわふわで美味しかった。
コーヒーや紅茶までセルフサービスだったのがちと大変だったけれど、案内通りに種類豊富で満足な朝御飯だった。カレーライスがとっても気になったのだけど、昨日も今日も食べられず……。
「パレスホテル東京」内「和田倉」にて
会席 福
日本酒(伯楽星 純米大吟醸)
チェックアウトは正午。会席 福
日本酒(伯楽星 純米大吟醸)
息子は友達と約束があるとかで早々にホテルを後にし、私と母とだんなは昼まで部屋でまったりと。
「お年賀にお酒買ってあげる!」
と母が言うので、ショッピングアーケードにある「はせがわ酒店」に日本酒を眺めに行ったり、ペストリーショップでパンも買ってみたり。
母も私も、「行きと同じ鞄では色々持ち帰れません」という状態になったので、ホテルから段ボール1個、宅配便で家まで送る事態になった。
チェックアウト後の最後のお昼は、ホテル内で和食を。息子もいないし、息子がいたら行けないようなお店を……ということで、おせち以外は口にしていなかった和食をいただいて帰ろうということになった。
最初は昨日ふられた1階のカジュアルレストランでパスタかピザでも、という話もあったのだけど、こちらは今日も予約でいっぱいだそうで。
お正月ということで、メニューは数段お高めの特別メニュー。お弁当系よりは会席が良いよねとメニューを見比べ、お肉もいただける「福」というコースにした。
テーブルにやってきたリーフレットによると、内容はこんな感じ↓
- 食前酒
- 壱ノ壱ノ壱
- 祝八寸
- 紅白梅膾 ズワイ蟹 菜種
烏賊蟹味噌和え 千社唐 芽甘草
厚焼玉子 子宝海老
春日子鯛小袖寿司
金柑いくら射込み 一寸豆
子持若布 大根昆布〆 - 椀
- 胡麻豆腐 白味噌仕立
花びら蕪 牛蒡 人参
鶯菜 松葉柚子 - 向附
- 本日の割鮮 祝あしらい
- 進肴
- 氷見饂飩 刻み野菜
蕗の薹 忍生姜 - 焼物
- 甘鯛唐墨焼 赤蕪
松葉生姜 紅長芋 大徳寺納豆 - 焚合
- 和牛頬肉やわらか煮
海老芋 蕪 水菜 針柚子 - 御飯
- 鯛赤飯
- 止椀
- 赤味噌仕立
- 香物
- 盛り合わせ
- 水菓子
- 季節のデザート
今日の一番上の写真は、椀の「胡麻豆腐 白味噌仕立」。
それほどこってりめの白味噌味ではなくて、むしろあっさり「白味噌風味」くらいの食べやすさ。
もっちりとした胡麻豆腐の他は、お雑煮の具のような感じ。細切りにした牛蒡と人参を透けるくらいに薄い蕪で挟んだもの、あとは青菜と柚子が添えられていて、シンプルだけど美味しいお椀だった。
会席の楽しみと言えばやっぱりこれ!の八寸。
新春らしい酒の肴が色々盛り合わせれていて、見た目も味も幸せな内容だった。
ほんの一口サイズだったけれど、美味しかったのは蟹味噌和えのイカ。
梅の形のなますの下には立派なズワイガニの足も盛られていた。
向附は、まぐろや立派なぼたん海老、ふぐの洗い、など。あしらいには、正月料理の添え物に何かと使われる、「小指の先ほどの紅白色の巻き貝状の何か」が添えられていた。
「そうそうこれ、お正月に見るよね。……見た目貝だけど貝じゃないやつ」
正式名称知らないのよ……と言ったら、母が
「それは"ひょろげ"よ」
と。
落花生のような感じの野菜(?)で栽培するもの、なのだそうだ。豆なの?根っこなの?ああいう形に育ってるものなの?と初めて知って驚く私。
しかも、調べたところによると「ひょろげ」は地方の呼び名で、一般名称は「ちょろぎ」と言うそうで。特に美味しいものでもないから知ろうともしてこなかったのだけど、なるほど……と、新しい知識を得ながら、美味しい料理をもぐもぐ。
さらっと小碗によそわれて出てきたのは茗荷や蕗の薹、生姜の乗ったさっぱり味の氷見饂飩。「進肴(すすめざかな)」だそうで、だんなが
「強肴(しいざかな)と進肴って、どう違うんでしょう?」
と給仕の人に聞いていた。
そう、和食って、独特な言葉が出てきてわかりづらい事が色々ある。料理名の前に来る「焼物」「焚合」といった言葉、簡単なものならわかるけど、「碗替」とか書かれても!とか「お凌ぎ」とか書かれても!という感じ。「美味しければ良し」と気にしないでいたけれど、ちゃんと知っていた方が食事は楽しいよね……落ち着いたら和食の本とか、ちゃんと読んでみようかしら。遡ると「茶懐石」に辿りつくみたいだから、「わからん!その世界は全くわからん!」という感じなのだけども。
ともかくも、「強肴」は、魚が使われるなど、味の強いものに対して使うことが多い。「進肴」は「強肴」よりも幾分あっさりめの料理に対して使われることが多い。
「あとは……料理人の"気持ち"ですね……」
だそうで、これというはっきりした線引きのない名付けなのであるらしい。おう、ますます難しいデース……。
小さな細工が美しかった、焼き物の、甘鯛の唐墨焼。
長~い松の葉に、正月飾りのように生姜と紅色に染めた長芋、大徳寺納豆が美しく刺さっていて、当然、食べられるもの。
「通すの大変そう……」と思いながらするする抜いて、いただいた。
肉厚のどっしりした甘鯛は、唐墨風味の長芋のペースト?的な何かが乗って、香ばしく。
「私、お肉食べたいから、お魚手伝って!」
という母に、私とだんなが半切れずつお手伝いしたのだった。
そして、食事の前の焚合が、和牛頬肉やわらか煮♪
海老芋と蕪もごろりと大きく使われて、張られたさらりとしたあんはこっくり味だけどとても上品。
それぞれ違っただしで炊かれている風で、肉はおどろくほどに柔らかかった。柔らかだけど、明らかに「圧力鍋系の柔らかさ」ではなかった。おーいしー♪
食事は、いわゆる「赤飯」よりずっと色の白い(というか、小豆ではなく、小豆サイズの黒い豆を使っていた感じ)豆御飯に、鯛のほぐし身をさっくり混ぜた、混ぜご飯。お椀は赤だし、香の物は、大晦日にもいただいた甘い柔らかな梅干しが添えられていた。
デザートも凝っていて、いちごのゼリーに黒豆も加え、さつまいものあんをかけたもの。不思議な組み合わせで、ゼリーの中から黒豆が出てくるのにはびっくりしたけれど、でも味のバランスは良い感じ。
「昔は、ぜーんぜん和食とか興味なかったんだけどね」
「最近和食が美味しくてしょうがないよねー」
などという話を母としたけれど、私は今の年齢で和食が美味しいわけで……母は70超えるくらいまでほとんど和食は好まなかったわけで(未だに「和朝食は大嫌い」と断言する)……。母の洋食好きの筋金入り具合にも改めて驚いてしまうのだった。
のんびり食事していたら、母の新幹線の時間までもうそれほど余裕はなく、預けていた荷物を受け取り、コートを着たらそのまま東京駅へ。
「春になったらまた来るわねぇ~」
という母を大混雑の東京駅で見送って、私とだんなはゆるゆると帰宅した。
津田沼「タパス&タパス」にて
前菜5種盛り \1080
エリンギ茸と明太子のクリームスパゲッティ \1050
ポルチーニ茸とロイヤル三元豚のミートソーススパゲッティ(大盛) \1200
がぶ飲み樽詰めスパークリングワイン(カラフェ) 2×\980
コカコーラ \300
「やー、やっぱり我が家が一番ねー」前菜5種盛り \1080
エリンギ茸と明太子のクリームスパゲッティ \1050
ポルチーニ茸とロイヤル三元豚のミートソーススパゲッティ(大盛) \1200
がぶ飲み樽詰めスパークリングワイン(カラフェ) 2×\980
コカコーラ \300
とは、快適なホテル滞在の後だと、心からそうは思えなかったりするわけだけど、それでも猫たちに「御主人、遅いじゃないか」「御主人、寒いじゃないか」とにゃあにゃあまとわりつかれて文句を言われると、「やっぱり我が家が(ry」という気持ちも少々。
帰宅はもう夕方で、猫の世話をして洗濯機を二度回したら「夕飯は外食かなー」という気持ちになった。
ここ数日食べていなかったものと言えば、パスタだよねパスタ、ということで、夕飯はパスタ。駅近くにある「タパス&タパス」に行ってきた。1月も3日になるとおおむねどこの飲食店も営業していて、しかもけっこうな混雑。
「がぶ飲み樽詰めスパークリングワイン」なるものが、カラフェで980円となかなかのお値打ちだったのでそれを貰って、お昼に御馳走だった私とだんなは前菜つまんでスパークリングワインを飲んで、あとはパスタ1皿わけっこすれば充分かな?と。
息子は、最近好きになったらしい明太子のパスタを注文していた。
日替わりらしい、8種類ほどのメニューから選ぶことのできる前菜は、ワカサギのエスカベッシュ、カプレーゼ、生ハム、ツナとアンチョビのポテトサラダ、鱈のディップ……という感じだったかな。
スパークリングワインがやたらと甘くて口当たりが良く、くいくい飲めてしまったのでなんだか良い気分。
実のところ、歯痛が非常によろしくない状況(=痛み止め飲み続けてる)だから、お酒はよろしくないんだろうなぁ……と思いつつ、うっかり楽しんでしまった。
明日には目星をつけていた歯医者が年明けの診察を始めてくれるみたいなので、早々に行ってみる予定。歯、大事。すごく大事。