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2012年10月8日月曜日

秋休み:さぬきうどん2日目!

まんのう町「やまうちうどん」にて
 ひやひや \200
 いなり \150
 
丸亀市「手打ちうどん まえば」にて
 うどん(小)(ひやひや) \200
 半熟卵天 \100
 
まんのう町「三嶋製麺所」にて
 つめたいの(小) \120
 卵 \30
 
まんのう町「谷川米穀店」にて
 うどん小(冷) \120
 
高松市「一福」にて
 かけ(ひやひや) \200
 とり天 \120
 
例によって、昨夜布団に入ったのは9時過ぎとたいそう早めな時間で、ゆえにただでさえ旅行中は早起き気味な私が目を覚ましたのは朝5時前。
 
「このホテルの大浴場は朝6時からだし~」
と、のんびり昨日一昨日の日記などつけながら時間をつぶして、朝風呂を堪能してきた。
 
ホテルのブッフェ朝食も充実している風だったけれど、今回は素泊まりのプラン。そこはもう当然「朝からうどんを食べに行く」以外に選択肢はないわけで、朝9時開店のお店に行くのに合わせて宿をチェックアウトしたのだった。
 
というわけで、今日も食べて食べて5軒回ってきた。10年前は1日8軒とか回っていたみたいだけれど(と、既にもう他人事のような感覚)、さすがに当時のような頑健な胃袋ではなくて、5軒がやっと。それすらも「ゴメン、手伝って……」と私は息子やだんなに1玉平らげるのを手伝ってもらっていたりした。うう、もっとたくさん食べたかったなぁ。
 
特にそう考えていたわけではなかったけれど、若干色物メニュー寄りの選択肢だった昨日に比べて、今日はもう「超正統派さぬきうどん」の店ばかり。「そうそう、さぬきうどんって、こんな感じ!」という美味しいお店ばかりを回ってきた。初めて行った「一福」もすごく美味しくて、大トリにふさわしい感動の味。
 
というわけで、もうどこまでが朝食でどこからが昼食だかわからないけれど、回ったお店はこんな感じ。
まんのう町「やまうちうどん
ロケーションといい、店の佇まいといい、ちらし寿司がやたらと美味しかったりするところといい、とにかくお気に入りの店「やまうちうどん」が今日最初の1杯。
 
この、「朝イチでやまうち」というのを一昨年やってすっかり気に入ってしまい、今年もまんま同じルートで行くことにした。店名から感じる以上に「山の中」にあるお店。周囲にはほんとに何もないような感じで、でもすっかり慣れた私たちは
 
「線路発見!あそこ曲がればいいんだよね」
「行くぞー!坂上るぞー!」
「うわー♪」
と、カケラも迷うことなくお店に到着。営業開始の9時より少し早い到着になったのだけれど、お店は既にオープンしていた。
 
このなんともいえないロケーションと良い、お店の佇まいと良い、サイドメニューの美味しさと良い、そしてなんといってもうどんの美味しさと良い、「やまうち」は心底大好きなうどん屋さん。
 
他にもお気に入りはたくさんたくさんあって、「で、食べ歩いた結果、どこが一番好きですか?」「どこが一番お勧めですか?」と聞かれると毎回心底困ってしまうのだけれど、今日改めて、「ああ、私が一番好きなのはやまうちかも」と思ったのだった。
 
高松市内によくある風なこざっぱりとしたお店は、「雰囲気だけ」なら都内にあるさぬきうどん屋さんでも感じることができるけれど、「本場香川のさぬきうどん」の魅力を凝縮したような空気を感じるお店(しかも最高に美味しい)のは、やまうちかなぁ、と。
 
「なんかね、やまうち来るとつい"あつあつ"頼んじゃうのよ」
「単に朝イチで行くから涼しくて……ということじゃないの?」
「違うのよーなんでか"あつあつ"なのよー」
 
私があつあつ、だんながひやひや、息子がひやあつ、と、三者三様好きな感じに頼んで、すっかり腹ぺこになってしまったので2個盛りのいなり寿司(150円)も貰って息子と半分こ。
 
「俺ゲソ天」「僕ちくわ天」と、男たちはがっつり揚げ物までもらってきたあげく、「おかわりー!」ともう1玉半分こして食べていた。朝からやりよるわね……(私もお代わりしたかったけど、この後を考えて自重)。
 
五目の具のおいなりさんもばっちり美味しかったし、そしてうどんの本当に美味しいことったら!
ここもいわゆる「宮武系」だけれど、「がちっごちっ」とした感じは控えめで優しい味がする。優しいけれど力強く、澄んだだしもたいそう美味しい。んもう、たまらん。
あ、そうそう、今日は里芋とお米とゴルフボールが店頭で売られていました。いつも色々なものを店頭で売っているお店……。
 
丸亀市「手打ちうどんまえば
「さて、予想外に早く食べられちゃったから、10時開店の三嶋製麺所まで時間があるわけですが」
「……まえば、行っちゃわない?あそこ開店9時」
「ああ、あそこなら地図見ないでも行けるしな~」
 
たいがい「香川の土地勘」が身についている今日この頃、「まえばなら行ける!」と、丸亀に戻っていざ「まえば」。
 
まえばも、良い感じのセルフのお店。だし美味しい、うどんも美味しい、そしてなんといってもうっすら青海苔入りの「半熟卵天(100円)」が幸せ。他にも天ぷらがたくさん。他の県ではまず見ない、香川特有の「金時豆の天ぷら」もある。今度は私、「ひやひや」をいただいた。かけの小は1杯200円だ。
 
ここのうどんの印象は、「折り目正しいうどん」という感じ。ねじれが少なく、シュッとしていて、断面がピシィッ!と真四角になっている感じ。だしも麺同様、ピシッと姿勢の良い風な清々しさがある。
 
牛すじおでんが大好きなだんな、ここでも早速1本いただいていた(130円)のだけれど、ここはおだしの味が淡めで、すじには甘味噌を添えていただくようになっていた。こんにゃくも一緒に串に刺してあって、横から一口私も味見。
 
まんのう町「三嶋製麺所
そして再び「まんのう町」へ。11時開店の谷米(たにべい)を前に、まずはここ!と「三嶋製麺所」に。
 
前回来た時にけっこう迷ったこのお店。看板出ていない、駐車場少ない(=「あ、あそこ車たくさん止まってる!うどん屋だ!」という発見ができない)、道も狭い、とにかく大変。
 
「かけ」とか「ぶっかけ」とか、メニューもない。言えるのは「あついの」と「つめたいの」の違いと「1玉ちょうだい」「2玉ちょうだい」の玉数だけ。1玉120円。
 
どんぶりに麺もらったら、そのへんに積んでいる卵を好みで使って(1個30円)、適当に葱と醤油かけて、で、食べる。食べた後にどんぶり返しがてら、自己申告でお会計。「それでいいの?ほんとに?」という感じのお店なのだった。
 
すぐそこでうどん打って茹でてる、できたてのうどん。息子がしみじみと「どこのうどんも美味しいねぇ」と言っていたけれど、それはね息子、美味しいとわかっているお店ばかりを厳選して巡っているからなんだよ……と私とだんなは苦笑い。
 
「醤油かけて生卵混ぜただけなのに、うどんが旨い」って、すごいよね。旨いのよ。すごいのよ。
 
店頭に「下にさくらがいます」の張り紙は無くなってしまっていたけれど、裏手の坂の下には、今回もさくらちゃん(わんこ)がいた。お店の人に「さくらちゃんに会って行っても良いですか?」と断ってから、2年ぶりに看板犬、さくらちゃんとも再会できた。
 
「お客さんだお客さんだー♪」と、パッタパッタ尻尾ふったあげくに腹を見せて寝転がるさくらちゃんは「お前、動物としてそれで良いのか」という相変わらずの警戒心の無さで、毛がモフモフなのにハスキー犬の毛色顔つきのさくらちゃんは今日も可愛かった。また会いに来るからねー。
 
まんのう町「谷川米穀店
さて、それじゃ気合い入れて並びましょうか、と、今回一番の行列のお店「谷川米穀店」(通称"たにべい")へ。
 
がもう、山越、竹清、なかむらなどなど、名だたる「名店」は大行列ができるところが少なくないけれど、「あんなに並んでまで食べなくてもいいや」というお店もある(私にとっては、山越、竹清あたりが、行ってすぐ食べられるなら行きたいけど……という感じ……)。
 
でも、谷米は「天下無双」という存在で、こればっかりは時間かけて移動しても、大行列を待っても、「食べねばならぬ」というお店なのだった。私もさることながら、だんながたいそうお気に入り。3玉とか平気で食べる。
 
到着は10時40分というところ。店頭にはすでに30人以上が行列し、お店は既に営業している様子だ。続々と伸びる列、営業時間は11時からたったの2時間(玉切れ終了)。
 
で、まだ11時を少し過ぎた頃だというのに「本日は終了しました」の大うちわが出てきた。これが列の後ろにつくと、その後ろに並ぶお客さんは「キャンセル待ち」みたいな感じになる。もしも玉が余っていたら食べられますけど、もう無くなってしまう可能性も高いです~……という目安だ。2時間の営業時間に合わせてまだまだ続々お客さんがやってきているのに「終了」。色々な意味で難易度の高いうどん屋なのだった。
 
ここもだしの用意はなく、選べるのはうどんのサイズと熱い冷たい、卵の有無だけ(小は120円、大は240円、そばもあるけど、食べてる人を私は見たことがない)。私は冷たいの1玉、葱乗せて、醤油ピャーッとかけて、この店特有「青唐辛子の佃煮」をちょいと添えていただいた。耳かき一杯でもしっかりと辛い青唐辛子が、うどんに似合うんだわー。美味しいんだわー。
 
だんなをして「喰えば喰うほど腹が減るうどん」と言わしめるうどんは、コシがあるのにくたっと柔らかくもある不思議な食感。箸でちぎれず、ぴよーんと伸びるのに優しく噛みきれる。そして、これが今日4玉目のうどんだというのになんぼでも食べられそうな気分になってくるのだった。
 
でもさすがにそろそろお腹いっぱい。私は1玉にしておいた。
 
高松市「一福
最後にあと1軒だけ行こうと、行ってみたのが高松市に戻って「一福」。
 
創業平成19年、新しめのお店だけれど、「一福は旨い」「一福お勧め」と複数の方から「一福」の名が出てきて、こりゃ行かなきゃいけないなぁと、最後のお店はここに決定。これがもう、「大トリ」にふさわしい美味しいお店だった。
 
細麺系の有名店、丸亀市の「中村うどん」で修業した方が独立して作ったお店とのこと。なのでこのお店の麺も細いのだった。太め麺の「宮武」と比べると半分!?というくらいの細さ。細いけれど、これもしっかり「さぬきうどん」なのだった。
 
だんなと息子はちくわ天(100円)、私はとり天(120円)をつけてもらって、全員揃って「冷たいかけの小」200円也をつるつると。トッピングに葱や生姜の他、天かすが無料で用意されているのも嬉しかった。
 
とてもバキッと、強くいりこが香るだしは濃厚だけれどえぐみもなくてたいそう好みな感じ。麺も、期待していたその期待以上に美味しかった。細いうどんもつるつる喉に入っていって食感が気持ちいい。細い麺、キラキラ光ってとても美しかった。
 
で、嬉しかったのは、揚げたてちくわ天。ちょうどだんなの目の前で「こちら、揚げたてのちくわ天でーす」と出てきたそれは、なんじゃこりゃというほどに香ばしくて美味しかった。これ、ちくわそのものもとても美味しいものなんじゃないだろうか。うっすら青海苔が入る衣もサクサクで、もうちょっとお腹に余裕があったら私も1本いただきたかった。
 
これにて今回のうどん巡り、終了。美味しいお店ばかりだったなー。幸せでした。
 
今回は大阪からレンタカー借りて往復ということで、行きも帰りも鳴門大橋を通った。
 
鳴門の渦潮、私一度も見たことないのよ~……と、せかっくだからと寄ってみたのが「渦の道」。
 
渦潮は干潮時満潮時に見られるそう。タイミングが良かったら「うずしお観潮船」に乗るのも楽しそうだったのだけれど、あいにく今日の満潮は11:30、干潮は18:20で、訪れた午後3時前後は一番渦ができにくい時間帯なのだった。
 
それでも、と、鳴門大橋を数百メートル歩いて行ける「渦の道」に行ってみよう、と、てくてくと。ガラス張りの透ける床がそここにあり、そして大型車がばんばん通る橋は、けっこう揺れもするのだった。渦上45mに架かる橋、透明な床はかなり恐怖を感じるもの。
 
そうなのよ、私、実は高いところそれほど得意じゃないのよ、スカイツリーも展望台に着いた途端に「もういいや、帰ろうか」と思ったくらいなんだから……と思い出して、心拍数上げながらそれでも一周して戻ってきた。セット券で「架橋記念館エディ」にも入れるものを買ったので、そこで渦潮のできるメカニズムなんかも知ってみたり。
 
そんな感じで大阪帰還は午後5時過ぎ。おつかれさまでした!
寝屋川 「串亭こまいど」にて
 食べ放題&飲み放題 \2980
せっかく大阪来たから串揚げ食べたいよ、でももう繁華街に遠出はしたくないよ……ということで、「ちょっと離れているけど、行ってみる?」とレンタカーを返しに行った後、だんなが調べてくれたお店「串亭こまいど」で夕御飯にすることにした。
 
1980円で120分間、串揚げと鍋メニューと8種類の一品料理メニューがオーダー制で食べ放題。ブッフェ台ではセルフサービスで、サラダ、御飯、味噌汁、アイスクリーム(バニラ、ストロベリー、チョコの3種)も食べ放題。ソフトドリンクのドリンクバーは200円。アルコールの飲み放題は1000円だ。
 
一品料理メニューからバターコーン、すじこん土手煮、おつまみキャベツをもらって、あとはひたすら串揚げを満喫。
 
すっかり喉も渇いてしまって、元取るぞー、とばかりに生ビール飲んで生ビール飲んで、生絞りグレープフルーツサワー飲んで、最後には抹茶ミルク(←お酒)も飲んで。そうして疲れもあってすっかり良い気分になってしまった。
 
串揚げは、いくつかの「グループ」が設定されていて、注文はそのグループでお願いします、とのこと。「豚バラ」1本というのは注文できず、豚バラが入る「定番A」(豚バラ・小玉ねぎ・えび・うずらたまご・れんこん)を注文する必要があるということだ。
 
まぁ、好きな具材ばかりだから問題ないよねー……と、食べたのは
H・H・F・F・C・C・C・A・A・G・G・F・H・K・L
という感じで。
 
A:定番(豚バラ・小玉ねぎ・えび・うずらたまご・れんこん)
B:定番(牛ロース・アスパラ・イカ・漬けまぐろ・ほたて)
C:定番(もち・ウィンナー・サーモン・スパイシーチキン・チーズ)
D:野菜(ししとう・しいたけ・山芋・おくら・なす)
E:野菜(エリンギ・プチトマト・さつまいも)
F:肉(豚ヘレ・牛バラ・牛モツ・ねぎま)
G:野菜(銀杏・にんにく)
H:チーズ(チーズちくわ・チーズベーコン・もちチーズ)
I:創作まきもの(ささみ梅しそ・豚梅しそ・山芋ベーコン・豚わさび)
J:こだわり肉(茶美豚ロース・牛ハラミ)
K:季節のおすすめ(茄子のピリ辛肉みそ・タラの自家製タルタル・豚ねぎのサムジャン味噌)
L:季節のおすすめ(しいたけのバターしょうゆ・海老マヨ・茶美豚ロースの柚子とろろ)
更に1本単位で注文できるデザート串(りんご・パイン・チョコバナナ・いちご・プチホットケーキ・プチシュークリーム・きなこもち・チョコモチ)
 
食べた食べたの、串56本。
 
揚げたてのが次々やってくる串揚げは申し分なく美味しかったし、ポン酢とウスターソースと塩で好きな感じにゆったりいただけたのも良かった。しっかし、安い。千葉の地元にもこんな店があったら通うのに……と、心から思ったのだった。
 
だんなの家でお風呂入って、そして布団に倒れた途端に日記も書けずに爆睡。充実の秋休みも、残すところあと1日。

2012年10月7日日曜日

秋休み:さぬきうどん!

だんなの大阪宅で
 「神戸屋」のスイートポテトパイ
 カフェオレ
欲張ったあげくにヘビィな行程になってしまった今年の秋休み。
今日は5時起きで、だんなが運転するレンタカーに乗っていざ高松へ!
 
高松で待っているのは大量のさぬきうどん屋なわけだけれど、何もお腹に入れずに出かけてしまうのも具合悪くなっちゃうよねと、昨夜買っておいたパンを皆でもぐもぐ。私が選んだのはスイートポテトパイ。
 
だんながコーヒー淹れてくれて、
「わー、大阪のこの家で家族3人で食卓囲めるなんて嬉しいなぁ」
と言っていて、ちとしんみりしてしまった。私や息子は「5人家族(含む猫2匹)から父ちゃんだけがいなくなっちゃった」という感じだけれど、だんなはひとりぼっちなんだもんねぇ……。
香川 丸亀市「純手打うどん よしや」にて
 かけうどん(ひやひや)小 \220
 ゲソ天 \100
 
香川 丸亀市「彦江」にて
 名物 肉うどん小 \400
 
香川 観音寺市「柳川うどん」にて
 卵とじうどん小 \340
 
香川 高松市「宮武うどん」にて
 だしかけうどん(ひやひや)小 \230
 
香川 高松市「ぶっかけうどん 大円」にて
 天ぷら卵ぶっかけ(冷) \530
連休中日、日曜ということで渋滞を心配していたのだけれど全く心配はなくて、するするーっと淡路島&鳴門大橋ルートで四国に上陸。
「うわー、目当てのうどん屋さんは早くても9時オープンなのに、まだ8時過ぎだよ~」
と、香川に入ってからパーキングエリアで休憩したりしながらゆるゆるお店に向かった。
 
でも、あいにく、香川のうどん屋さんは「日祝休業」のところが案外と多い。「田村」はお休み、「がもう」も日曜お休み。月曜は営業しているはずだけれど、たまたま地元のお祭りが重なって月曜はお休み。
「さぬきうどん、どれも美味しいけど"がもう"が至高!」
と断言してはばからない息子は、だから今回かなり萎れている。……まぁ、そういうこともあるよね……また来ようね。
 
で、最初に目指したのは「自分で葱切って食べる」で一躍有名となった「なかむら」だったのだけれど、これが呆れるほどの大行列。駐車場もいっぱい。
 
うわー、こんなに並ぶの嫌じゃーと、次にチェックしていたお店に向かうことにした。今日は香川の左上(=北西)あたりを主に攻める形で。
 
「もう良い年だしね、そんなに食えません」
「"無理はしない"ということで」
と言いつつ、回ったお店は5軒。私は1玉入りの「小」しか食べなかったけれど、だんなと息子は2玉入りの「中」をいきなり食べ始め、結果は私が5軒5玉(しかも食べきれずに手伝ってもらってる)、だんなと息子は5軒9玉!殊に息子は、揚げ物もおいなりさんもばくばく食べていた。育ち盛りの子の胃袋を今日ばかりは羨ましく思った私。
 
というわけで、回ったお店~。
 
丸亀市「純手打うどん よしや
手切りがウリの、宮武系のお店。ここ数年内にオープンした新しめのお店で、「宮武系と聞いては黙っておられません!」と、いざいざ。
 
ちょっと大きめなセルフのお店で、私はひやひや小、だんなは「かま玉」中(320円)、息子はひやひや中(290円)を注文。いきなり中かい!2玉かい!と男たちの注文に驚く私。でも私も、お腹空いちゃったのでゲソ天1つつけました。息子がちくわ天取っていたけど、これがなんだかすごく美味しそうだった(実際美味しかったらしい)。
 
がつんと濃厚ないりこだしで、麺もピシーッと折り目正しい風で「そうそうそうそう、これこれこれこれ!」という感じ。「さぬきうどん」と聞いて私が想像するうどんはまさにこんな感じ!という幸せな美味しさだった。
 
で、何が美味しかったって、だんなのかま玉。水で締めた「ひやひや」の麺と違って、ツルツルクニュクニュ、温かで柔らかな麺が生卵と絡んだその感じは、私もお代わりしてかま玉追加で食べたかったくらい。
 
丸亀市「手打ち 彦江うどん
次はそこからほど近い「斉賀製麺所」に行くぞー、ここは「田村」で修行した方のお店らしいぞー、と車を走らせたら、なんと閉店していた(今年1月に閉店していたらしい……)。あらららら、それはがっかり……と、同じ丸亀市内にある「手打ち 彦江うどん」に。
 
「彦江」というと、私たちにとっては今は無き坂出の「彦江」なのだけれど、それとは別の彦江。肉うどんが名物だった飯山町の彦江が復活した、「肉うどんの彦江」の方だ。
 
肉うどん、食べてみたかったんだよねぇ……♪と、わくわくしながら訪れたら、これがんもう幸せな感じだった。肉!すごい肉!たっぷりの肉!
 
私は肉うどん小、だんなは肉うどん中(450円)、息子はわかめうどん中(250円)、牛すじおでんは100円、おいなりさん2個で150円。男たちがまたも2玉サイズを注文し、息子にいたってはおいなりさんまで。
 
注文すると、うどん玉をどんぶりと一緒にチャッチャッチャッと熱湯にくぐらせて、隣の大鍋から薄切り牛肉を煮込んだものをがばーっと盛りつけ、最後に惜しみなくたっぷりのだしを溢れんばかりにバシャーッと注いで渡してくれる。席数たっぷりめのセルフのお店だ。
 
この肉が、反則だろってくらいに美味しかった。甘じょっぱくて、ほろほろと煮崩れるような煮え具合。その肉の味を引き立てるようなだしも優しい味で良かったし、うどんも主張しすぎないけど存在感がある、のびやかな味と食感。
 
観音寺市「柳川うどん店
うどん巡りの休憩スポット「道の駅滝宮」で休憩して、販売所でお目当てのいりこを購入。普通は1000円以上はするだろういりこの大袋が600円くらいで買えるので、そりゃもうたっぷり買い込んだ。1袋150円のすだちと110円のにんにくもうっかり購入。
 
買い込んだ後は、ちょっと足を伸ばして観音寺市へ。ここは細麺系の一般店。昭和2年創業の老舗のうどん屋さんだ。
 
こういう一般店だと「麺は余所から仕入れてきます」というのが関東人の思ううどん屋のありようなのだけれど、この店はスーパーなどへの卸しや地方発送をしまくっている製麺所なのだとか。
 
細い細い道をぐにゃぐにゃ進む厳しいアプローチで、住宅街の中に佇む風のお店にようやっと到着することができた。
 
私が頼んだのは卵とじうどんの小。息子は「冷しうどん」小300円、だんなは「うどん」小300円。「あ、これもください」とカウンターでもらってきたかき揚げは90円。
 
かき卵が乗った風な卵とじうどんは、値段の手頃さに反してけっこうなボリュームがあった。冷しうどんは、氷水にひたった冷たい麺に、別添で生姜の効いた冷たいおつゆ。「うどん」には、かまぼこ、お揚げ、ちくわなんかがトッピングされていた。
 
ここもまた、優しい感じのうどん。だしもうどんも優しい味わいで、麺は確かに普通のさぬきうどんの6~7割(ガシッとした宮武系に比べると半分くらい?)の太さしかない。細くて縮れも少なくて、ツルンとしているけれど、でもさぬきうどんならではのコシがある。箸で持ち上げてちぎれたりということは絶対にしない。
 
「かま玉」とはまた違った方向の美味しさだった「卵とじうどん」。さっきの肉うどんでちょっとお腹が苦しくなってしまってだんなと息子にちらっと手伝ってもらってしまった。あああ、全部食べたかったなぁ……(日記書いてる今なら中サイズを余裕で食べられるのに!)。
 
高松市「宮武うどん
「大変!3時までに戻らないと宮武に行けませんわよ、奥様!」「そっか、それは大変!」と、高松市に移動。
 
「さぬきうどんって、美味しいなあぁぁぁ!」と、10年以上前に私たちが開眼した、そのきっかけになったお店の一つが、今や伝説となりつつある「宮武」というお店。ぎゅぎゅっと、がっしりとした力強い麺と、麺に負けないしっかりとした味のだしは、後に「宮武系」と呼ばれる流派のようになっちゃってる。「ひやひや」「あつひや」「ひやあつ」「あつあつ」の表現も、宮武が発祥だったんじゃなかったかな?(違っていたらごめんなさい)
 
その宮武は、惜しまれつつ2009年に閉店してしまい、がっかりしていた矢先の2010年春にオープンしたのが新生宮武。宮武閉店後に弟子入りした方が、暖簾分けして開いたお店なのだそうだ。一時期、前のご主人宮武さんも厨房に立っていらして、当時のまな板や品札が店内に飾られている。
 
「あ!宮武のお品書きじゃん!」「そうだよねぇ、あれ見たことあるよねぇ」と、宮武好きにはたまらない復活の空間になっていた。お店は「大型セルフの店」という感じ。
 
宮武ならば、やはりシンプルに「ひやひや」でいきたいと思います……と、家族全員「ひやひや」小を。でもトッピングにだんなは鶏天50円、息子はちくわ天80円をつけていて、私は鶏天を一口いただくことに。
 
がし!どし!とした麺に、捻れるような縮れ、スパッと四角い麺の断面。
「おおお……ちゃんと宮武だ……」
「うん、だしもちゃんと宮武だ……♪」
こういう「復活の店」ってがっかりしちゃうことがままあるけれど(筆頭は「池上」……どうしてこうなった……)、これはかなり嬉しい感じ。
 
高松市内だからお店に向かうのも便利だし、これは嬉しいなー。
 
高松市「ぶっかけうどん 大円
さて、そろそろ、かなりお腹いっぱい。
 
「でも、大円に行きたかったら、閉店6時だから宿のチェックイン前に行くくらいじゃないと」
「だよねぇ」
と、時間つぶしに鎌田醤油の直売所覗きに行って、ついでにショッピングセンターでお茶など買い込んで、最後は本屋で『さぬきうどん全店制覇』の最新版買って、それからゆるゆると「大円」に向かった。
 
前回、2010年に「大円行こう!」と向かったら玉切れ終了で悲しい思いをしたので、今回は間違いなく行きましょうと、最後は「ぶっかけうどん」が名物の一般店に。
 
2000年に来た、当時からお店の雰囲気も何も変わっていない感じの店内だった。かの「麺出るすゾーン」も健在だ。
 
「私、スペシャルぶっかけにしようかなぁ」
「君、前回来た時もそれ頼んでなかった?」
なんて話をしつつ、そうなのよねお腹いっぱいなのよ私……と、ちょっと軽めのぶっかけにしておいた。私は「天ぷら卵ぶっかけ(冷)」、だんなは「天ぷらぶっかけ」480円、息子は「ざぶとんぶっかけ」370円。牛すじおでんは110円。牛すじおでんが大好きなだんな、何やらしょっちゅう食べている。
 
「さぶとんぶっかけ」は、大きなお揚げさんが1枚どーんと乗ったもの。ぶっかけは、いつもの透明ないりこのおだしではなく、醤油色の甘さのある濃いめのたれを少量麺と絡めていただく形。麺がちょっと平たい感じで、それがぶっかけだれをよく絡む。
 
ちょっと残念だったのは、天ぷらが揚げおきだったこと。前回、揚げたてのが乗ってきた記憶があって、ほんのりがっかり(揚げおきがデフォルトらしいんだけど、てか、香川のうどん屋の天ぷらはたいていが揚げおきで、常温まで冷めた天ぷらを乗せて食べるのがあたりまえではあるんだけど)。
 
天ぷらと生卵の他には、刻み葱と刻み海苔と胡麻とおろし生姜が添えられていて、それをざっぱざっぱと混ぜて食べると良い感じ♪
あああああ、今回もすっかりこれでお腹いっぱいに。じゃあ宿に向かいましょうか……とゆるゆる向かおうとしたら、いきなりすごい夕立になった。
高松 「とり料理 かど弦」にて
 とりももわさび焼き
 ハニーのチーズボール
 讃岐名物 骨付鶏 おやどり
 讃岐名物 骨付鶏 ひなどり
 鶏ガラスープ
 おにぎり
 卵かけ御飯
 瀬戸内青みかんハイボール
 生ビール×2
 コーラ
で、6000円くらいだったかなー
土砂降りの中到着した今日の宿は「ホテル川六エルステージ」。値段で選んだこのホテル、街中の繁華街にあって、素泊まりたったの1人5000円弱。でも、選べる枕があったり、女性客にはアメニティサービスがあったりで、清潔さも申し分なく良いホテルだった。
 
大浴場があるうえに部屋のバストイレもちゃんとあって、10畳ほどの部屋に数畳の「次の間」つきでかなり広々。最初から布団が敷かれていた。
 
「そして!この宿からは"一鶴"に歩いて行けます!」
ということで、入浴して少し休憩してから、アーケード街をてくてく歩いて「骨付鶏」の一鶴へ。……だったんだけど、一鶴はまさかの大行列。夜7時過ぎ、20人以上のお客さんが店頭に列を作っていた。人気のお店ではあるけれど、まさかここまでとは、と、びっくり。
 
もうすっかり一鶴に行くつもりで他に考えていたお店もなく、
「骨付鶏食べたいねぇ……ホテルの向かいにも、骨付鶏のお店あったよ?」
「じゃあそこ行ってみようか、試しに」
と、来た道をそのまま帰ってきて、入ってみたのは「かど弦」というお店。
 
骨付鶏ほか、鶏料理が充実していておつまみも豊富。卓上で炙って食べる焼き鶏メニューも美味しそうだ。
 
これがなかなか良かったお店。何しろうどんで満たされちゃったので軽め軽めでいただいたけれど、骨付鶏もちゃんと美味しかった。噛みきるのは至難の業の、歯ごたえのある「おやどり」は、キッチンばさみでじょきじょき一口大に切りながらいただいて、皿に残った焼き汁はおにぎりを浸しながらもぐもぐと。
 
ビールも飲んだし、調子に乗って「瀬戸内青みかんハイボール」もいただいちゃったし、すっかり良い気分で部屋に帰還した。
さあ、明日もうどん~♪