2014年12月7日日曜日

別府から長崎へ

別府「おにやまホテル」にて
 朝食ブッフェ
昨日は早起きしたこともあって、早々に疲れて布団に入ってしまったところ、案の定超早起きの私。
 
昨夜のうちに男女の暖簾が入れ替わっていた大浴場に行ってみたら、とんでもなく広い露天風呂に入ることができて、朝からご機嫌な私。このホテルにして良かったなーと思いつつ、存分に手足を伸ばして長湯してきた。
 
朝御飯はブッフェスタイルで、パンやコーヒーの用意もあるもののおかずの多くは和風寄り。
 
鯖の塩焼き、玉子焼き、肉じゃがに青菜のおひたし、御飯と味噌汁……と、しっかり「和朝食」を堪能した。今日は9時頃にチェックアウトして別府満喫からの長崎移動。
別府「海地獄」にて
 温泉たまご
 地獄蒸し焼きプリン
午前中は、「別府温泉保養ランド」からの「海地獄」。
 
保養ランドは、別府温泉でも(世界でも?)ここだけの、濃厚こってりな泥風呂が楽しめる温泉。ただし清潔度や設備に期待してはならず、なによりも敷居が高いのは「混浴」ということ。泥湯だから、入ってしまえばもう何も見えないものの、風呂を移動するのにバスタオル巻きで男性エリアの脇を通らなければいけなかったり、色々難易度は高いらしい。女性の裸お目当ての不埒な輩も少なくないとか。
 
でもでも、その泥は素晴らしいらしく、難易度高めの「奥の露天」の泥は本当に素晴らしいらしい。美白効果あり、吹き出物にも効果あり、とのことで、不安と好奇心を天秤にかけて「いや、でも行きたい、行っておきたい」ということに。
 
バスタオルのレンタルはなく、現地で販売はしているものの高めのお値段、しかも一度使ったら使い物にならなくなる(泥が取れない、匂いも取れない)と聞いていたので、事前に100円ショップで薄っぺらいバスタオルをまとめ買いして持参した。
 
これでもかと下調べしてから望んだわけだけど、案ずるよりなんとやらで、覚悟していた分もあって充分楽しめた泥風呂。
朝イチでとっとと向かったからか変な人もいなかったし、女性客も案外多かった。
「で、"奥の露天"ってどこよー!?」
と若干迷ったけれど、「丸見え」と言われていたコーナーにはちゃんと目隠しのバスタオルがかかっていて、それも心配要らない感じで。
 
足をつけると一気に膝くらいまで沈み込むものすごい泥の深さで、周囲の草木の枝などが混じってはいるものの、滑らかな泥はとても不思議な触感。春先にノミにくわれてその跡があちこち残っていた足にこれでもかと泥をすり込んで、「私はカバですか?」という勢いで泥と戯れてきた。
 
ここで染みこんだ硫黄臭さは、結局翌々日になっても残っていたりして。
 
その後は「温泉のハシゴも良いけど、せっかくだから"地獄"も見ていく?」
と「海地獄」へ。綺麗なブルーの温泉を眺めて、やたらと熱い足湯を堪能して、最後はプリンとゆで卵。プリン、すごく大きくて濃厚な味、かたまり具合も完璧で、期待以上に美味しかった。
別府「明礬うどん」にて
 とり天うどん
お昼はこの界隈でさくっと軽く食べようかと、ちらりとスマホで調べて「明礬うどん」というお店に行ってみることに。うどんなら息子も好きなメニューだし、と。
 
「なんと、"とり天"があります!」
「……あはは、昨日"しばらく鶏の唐揚げは食べなくていい"って思ったけど、普通に今食べたいよ、とり天」
「俺は昨日から、"明日また唐揚げ喰えって言われても喰える"って言ってたから、俺の唐揚げ愛の方が上だな!」
などと言いつつ、私もだんなも「とり天うどん」。どれだけ揚げ鶏が好きなんだろう私たち。
 
うどんは手打ちだそうで、やや細めの麺は断面がスパッと四角。だしの色も薄い、とても綺麗なうどんだった。ちゃんと美味しい。
 
セルフサービスで揚げ玉入れ放題、お茶や水もセルフで、そしてそれらが乗る中央のテーブルにはおでん鍋も。ついつい牛すじ串と餅巾着を貰ってしまって、それをつつきつつのんびり昼休憩にした。
 
そして午後はまた温泉!と、「湯の里」の大露天岩風呂!
乳白色の硫黄泉で、別府一の高台にあるたいそう眺めの良いお風呂だった。温度もほどよく、設備もちゃんとしていて、素敵素敵。
別府駅「B-Passage」内フードコート「元祖からあげ天」の
 骨なし
 パリ皮
ビール
 
「ゆふいんの森」車内にて
 ゆふいん燻家ソーセージ \570
 ゆふいん燻家スモークチーズ \410
 山荘無量塔 Pロール \470
 草庵秋桜 女将の手作りチーズケーキ \430
 草庵秋桜 特製プリン \360
 生ビール 2×\410
 ゆふいんサイダー \260
で、最後にさらっと「血の池地獄」も見て(これはちょっとがっかりだった……)、別府駅前でレンタカー返却して数十分余った時間で駅ビル内フードコート「元祖からあげ天」でちゃっかり唐揚げも食べてしまいつつ、「特急ゆふいんの森」乗車。
 
リゾート特急「ゆふいんの森」は、ディーゼルカー。窓の外には列車が吐き出す灰色がかった煙が時々見えて、エンジン音はいつも乗る電車とは違った感じ。1編成に2ブロックしかないからと、1ヶ月前に気合いを入れてとったテーブル付きのボックスシートはちょうどビュッフェコーナーの隣にあって、売り切れないうちにとビールやおつまみ、デザート類を買い込んだ。
 
乗務員さんたちのユニフォームやサービスもたいそう良い感じで、そのサービスはグリーン車並。マメにゴミを回収にしに来てくれ、キャンディーを配ってくれたりということも。
由布院の美味しいお店のデザート類やおつまみはどれも美味しく、生ビールはヱビスだったかな。
 
道中、「旧豊後森機関庫・転車台」の脇を通って、たまたまそれを見ることができた(廃墟みたいな建物が見えて「なんかすごい廃墟があるよ」とだんなに伝えたらそれだった)だんなは何やら大喜びだった。なんでも転車台、現存するのは豊後のこれと京都にあるものの2つだけなんですって。
 
全号でこのタイミングしかないと言っていた(多分)、「ゆふいんの森」同士のすれ違いもあったりしつつ、列車は無事に乗換駅「鳥栖」に到着。乗り換え時間が数分しかないので焦りつつ階段を上り下りして特急「かもめ」に乗り込んで、一路今日の目的地、長崎へ。
 
黒い車体787系 の「黒かもめ」、普通の指定席なのに席は広々で居心地の良い特急だった。新幹線並の快適車両で、長旅もさほど疲れず、夜7時半に長崎到着~。
長崎「ツル茶ん」にて
 昔なつかしトルコライス \1080
 ハーフミルクセーキ \350
今日のお宿は「ドーミーイン長崎」。ささっとチェックインした後、「ここからなら歩いて行けるね!」と長崎の老舗喫茶店「ツル茶ん」に赴いて、長崎といったらこれでしょ!のトルコライス&ミルクセーキの夕御飯。
 
トルコ料理とは全く関係のないトルコライス、これという定義はないらしいけれど、基本的には「ピラフ(ドライカレー風も有)、ナポリタンスパゲティ、ドミグラスソースのかかった豚カツ」という組み合わせが一般的、なのだとか(トルコライス - Wikipediaより)。
 
このお店には、でも、トルコライスメニューが10種類近くもあって、どれも美味しそうで迷ってしまった。息子はオリジナルメニューの「トルコ三四郎」(牛ヒレ和風ステーキに和風クリームスパ)を頼んでいたけれど、私とだんなは基本に忠実に「昔なつかしトルコライス」(ポークカツ、カレーソース)を。
 
やや薄味でバターの香りのナポリタンスパゲティ、その脇にコーンなどが入ったピラフ。ピラフの上にどどんとトンカツ、その上からはカレーがたっぷり。そして野菜サラダ、という構成のトルコライスだった。
 
「ゆふいんの森」で、おやつというにはちょっと豪華すぎるあれこれを食べていたから、「トルコライス、完食できないかもしれない……」と思っていたのに、揚げたてのカツはさくさくだし、ナポリタンも良い存在感。「カレーのかかったピラフ」というのもじんわりとくる美味しさで、一口も手伝ってもらうことなく完食できてしまった。おいしー♪
 
そしてシメにミルクセーキ。九州だというのに昨日の中津では小雪が舞い散るくらいの寒さ(ぶっちゃけ、房総の千葉の方があったかいよねこれ、と思った今回の旅行……)だけど、やっぱり食べておきたいよねと、ハーフサイズがあったのをこれ幸いと、家族皆でいただいた。
 
長崎のミルクセーキは「飲み物」というより「食べ物」。
「固めのシェーク」というか、食感としては「コンビニなどの店頭で売られている、ソーダやコーラ味のシャリシャリドリンク」が一番近い感じ。シェークほどアイスクリーム寄りではなくてどちらかというとシャーベットな食感の、でも卵と牛乳がたっぷりの味わい。
 
「おお!……やっぱり食べ物なんだね、これ」
「そうなのよ、デザートなのよ」
リンガーハットなどで既にその存在を知っているだんなは「そうそうこういう感じなんだよ」と頷いていたけれど、私と息子は初体験。冬でも美味しいミルクセーキだったけど、お店を出るとさすがに寒かった。
 
ダッシュで宿に帰って、ドーミーインならではの大浴場で温まった後は早々に就寝。旅行先ではたいてい早寝早起きの我が家……。